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エンジンを何とかしよう 鉄ピストンのエンジンの慣らしの場合

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鉄ピストンのエンジンは、昔ながらのUコン用エンジンに多いタイプです。
有名なところでは、ENYA45S(Uコンスタント機向け国産エンジンであまりにも有名)となりますかね。
ガンボバさんがこれから慣らし運転を行うENYA15Ⅲも鉄ピストンだと思いました。
(不安な場合はメーカーにご確認ください)
 
鉄ピストンのエンジンは、他のABCや最近のエンジンと異なり、特殊な特性を持っています。
それは、「ピストンが成長する」という特性です。
このようなタイプのエンジンは機体に取り付けて数タンクランニングインで用いる、ことは無理があるので、丁寧に、昔ながらにテストベンチで慣らし運転を行うのがよいでしょう。
 
さて、「ピストンが成長する」とはどういうことなのか?ですが、
鉄ピストンは、エンジン運転により膨張します。
(当然、他の材質のピストンも膨張しますが)
次に冷えたときに収縮しますが、このとき、元の寸法どおりに収縮する?のであればよいのでしょうが、元通りの寸法にならずにわずかに膨らみます。
ことのき、均一に膨らむのであればよいのですが、そうならないところに難しさがあります。
これが、「ピストンが成長する」ということになります。
 
ゆがみ方は、急激な加熱で発生しやすく、また、鉄の材質が均一出ない場合も発生しやすくなります。
よって、急激に加熱させない、冷やして成長させる、運転で擦り合わせてなじませる(アタリを取る)
ことが大切になります。
となると、テストベンチで10分も20分も連続運転させても成長せずにアタリもとれない、ということになりますね。
また、軽い負荷プロペラのほうがゆがみにくいですね。

アタリを取るコツは
・いきなり絞らずに、徐々にニードルを絞ってゆくようにする
(ニードルを空け混合気濃い目の運転を回数多く運転する)
・2サイクル運転になるまで絞っても、数秒で止め、エンジンを停止させエンジンを冷やす。
・常に排気の色に気をつけ、黒い排気がでるかどうか気をつける。
 (黒い排気はエンジン内部の金属が削れている証拠になります)
・2サイクル運転は数分でやめて、エンジンを停止させエンジンを冷やし、成長を促す。
・2サイクル運転を5分程度連続しても黒い排気が出なくなってきたら、慣らし終了
といったところでしょうか。
必要に応じて、PCセットを分解し、ピストンの真円度を確認しながら丁寧に削る、なんてことも発生する場合がありますが、丁寧に慣らし運転を行えば問題ないでしょう。
(初心者の方はエンジンの分解と組み立ては無理に思うので、分解は行わないでくださいね
分解すると歪みなく組み立てる事は不可能になります。コツが必要ですから)
ちょっと忙しい思いをするかもしれませんが、根気良く慣らし運転を行ってみてください。
 
本来はマフラーなしで慣らし運転をしたほうがよいでしょうが、騒音の問題もあります。
マフラーをつけた場合、エンジンが多少過熱しやすくなるので、少し濃い目の混合気で
何度も運転する、過熱させすぎないように注意しながらニードルを絞ってゆく、ということに気をつけるとよいでしょう。
加熱しすぎの場合は、クランクケースの裏に指を当てるとわかります。
ここがジワーッと暖かい、熱い、となると明らかにニードルを絞りすぎです。
すぐにニードルを開けてエンジンを冷やしましょう。
アタリが取れないうちは、加熱しやすく、ニードルを絞れない、排気も黒い、という状態が続きますが、根気良く慣らし運転するうちに、そのようにならなくなり、ニードルも絞れるようになります。
 
ENYA15Ⅲでしたら、7×4あたりのプロペラで慣らし運転を行うのがよいと思います。
 

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