Quantcast
Viewing all articles
Browse latest Browse all 464

スーパープライEp-Z 設計の勘所

Rc-Airplane氏のフライトで、少しずつスーパープライの性能が明らかになってきました。
ここにきて、平らな主翼の設計の勘所について紹介してみましょう。
 
平らな翼型、というのは、当然のことですが、「揚力係数は小さい」「抵抗係数は大きい」(同じ揚力を発生する前提として)ということは理解できるところです。
では、どの程度で、というところはオリジナル設計であるスーパープライで証明、実現されているところになります。
 
さて、スーパープライEp-Zは、更なる性能向上のために、あえて作りにくい楕円翼としたのですが、もともと、板を楕円にカットする、だけなので、正確な原寸図さえ手に入れることができれば、工作は容易ともいえます。
つまり、「性能向上の為に工作が難しくなる」のは練習機として不適切になるのですが、これは容易にクリアできたようです。
 
 
さて、平面形設計で工夫したのは、楕円翼、以外に、実はフラップ面積を大きくした、ことがあります。
近代スタント機は、どちらかというとフラップ面積を小さめにして良好な特性となるように進化した機体が多いように思います。
このような機体は、
「翼面積が大きい(翼面加重が小さい)」「翼型が一般的な厚翼で最大厚の位置が比較的前目」という特徴があります。
このような設計の機体はちょっとした仰角の変化で大きく揚力が変化し、鋭い旋回が可能となるのですが、仰角の変化に頼っているがゆえに、仰角変化をしにくくする要素は、全て不利に作用することになります。
翼型の最大厚位置が後ろ目、フラップが大きめ、これらは全て不利な要素となりますから、その逆、としたほうが有利になりますね。
 
では、薄板の場合、同様な考え方を用いることができるのでしょうか?
薄板の場合は、同じ揚力を発生するのに必要な抵抗がとても大きくなる。
エンジンの推力に限界がある以上、小さめの主翼に必然となる、のはオリジナルスーパープライで見つけ出されたところのなります。
結局、「翼面積が小さい(翼面加重が大きい)」部類の機体に相当します。
また、薄翼で揚力係数を簡単に大きくできる方法は、「キャンバーを大きくする」ことがあります。
こう考えると、必然的にフラップは大きめに、ということになります。
わかりやすい事例としては、「レイブムスタング」のようになってくることが理解できます。
結局、フラップ大きめにして充分な揚力を稼ぎ、仰角変化は小さめにしたほうが抵抗増加を抑えやすい、という考え方になります。
 
スーパープライEp-Zは、円物は速度が死にやすいので穏やかな舵で飛ばす必要はありますが、
角モノ等のコーナーターンは、降下の引き起こし時には、結構ガンと舵を切っても、思った以上に沈み込まず、綺麗にターンを抜ける傾向があります。
もちろん、加減はありますがね。
 
もう少し、フラップ大きめにしときゃよかったかな?なんて考えているのですが。
(そうすると、さらに尾翼を大きくする必要が出てくるので、今のままでいいかな?
まあ、自分で飛ばしていないんで、なんともいえないのでやりませんがね)

Viewing all articles
Browse latest Browse all 464

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>