FAI F2Bルールが改正されて60クラスのエンジンから90クラスのエンジンが用いることが可能となりましたが、現状で90エンジンを用いて正しく飛行させている事例は、少なくとも日本ではないと思っています。
だったら、「俺が1番ノリ」なんて射幸心がくすぐられるところでしょうが、ここは慎重に、という姿勢が大切に思います。
さて、90クラスのエンジン体験は、私は90クラスのRCヘリを飛行させていましたので、その特性は理解できています。
一度、テストベンチでプロペラをつけて運転させたこともありましたが、その時の感触をここでまとめてみましょう。
ちなみに、このテストは90クラスのRCヘリが主流になった時代ですので、もう15年以上前になりますかね。
一度、テストベンチでプロペラをつけて運転させたこともありましたが、その時の感触をここでまとめてみましょう。
ちなみに、このテストは90クラスのRCヘリが主流になった時代ですので、もう15年以上前になりますかね。
テストベンチですから、ニードル変化に伴うのプロペラ回転の追従性についても確認ができています。
また、スロットル全開状態でニードル追従性も確認しているので、Uコンと同様の条件とみなしてよいでしょう。
また、スロットル全開状態でニードル追従性も確認しているので、Uコンと同様の条件とみなしてよいでしょう。
普通、RCヘリのエンジンはテストベンチでの慣らし運転は行いませんが、私の場合、別の計測目的があったので、たまたまテストベンチ(専用で工作したものです。そうでないと安全に扱えないほど出力があります)での評価となりました。
さて、この状態でエンジンを運転させた結果は、
「こりゃー、Uコンではそのまま使うことができないな」という結果となりました。
ニードルの追従性は、絞る側はよいのですが、開く側はエンジンの回転がなかなか落ちてきません。できるだけ高回転で回ろうとがんばってしまいます。
ニードルの追従性は、絞る側はよいのですが、開く側はエンジンの回転がなかなか落ちてきません。できるだけ高回転で回ろうとがんばってしまいます。
このへんは、ユーザーの使い勝手を良くしたいという以下の理由により、技術的に両立が不可能なのでスロットル制御を優先したメーカーの意図があると思います。
・RCヘリでは、ニードルに追従することよりもスロットルに追従しなければ使い物にならないため
・RCヘリでは、ニードルに追従することよりもスロットルに追従しなければ使い物にならないため
・燃圧変化で回転が変わりやすいと燃料消費に伴う回転変化がスロットルに干渉して扱いにくいエンジンとなるため
と受け止めているのですがね。
確かに、RCヘリで用いる場合は、この特性のほうが扱いやすいでしょうが、Uコンでは難しいと考えました。大型エンジンですし。
また、最高回転数は15,000rpm程度、楽々に回ってしまいます。
Uコンでパイプなしで用いるエンジンは8000rpm程度(大型エンジンほど最高回転数が下がる傾向あり)
パイプエンジンでも12000rpm程度、となりますから、出力はトルク×回転数ですから倍程度の出力を発揮することになります。
同じ排気量で出力は倍、となるtことになりますね。
(特にRCヘリ用エンジンは、スペシャルチューニングのレーシングエンジン仕様に近い。
飛行機用はそれほどでもないのですが。)
出力が大きいと言う事は、取り付ける構造物もより頑丈に、つまり重くしないと、強大な出力を受け止めることができなくなります。
つまり、機体は必然的に重くなる。
重い飛行機で、長いワイヤーで、高速に飛行する、必然的に遠心力は強大となります。
この回転特性でUコンを飛ばしたら、確実に腕が抜ける思いをするでしょうし、なによりも危険すぎます。
飛行中に腕が痺れてハンドルを持っていられなくなった、なんてことを想像すると・・・・・
飛行中に腕が痺れてハンドルを持っていられなくなった、なんてことを想像すると・・・・・
私はエンジン屋さんではないので、Uコン向けの回転特性にすることはアプローチしませんでした。
エンジンをきちんと加工して扱える方がUコン向けの回転特性に変更できれば使用することはできるでしょうがね。
エンジンをきちんと加工して扱える方がUコン向けの回転特性に変更できれば使用することはできるでしょうがね。
一方、もともとUコン用として販売されているStarker81エンジンも使用しましたが、こちらはしっかりとUコン向けの回転特性を実現できています。
やはり「Uコン用」だけあって、ニードルの変化に追従してプロペラの回転が追従する状態になることを確認できていますし、飛行でも問題ありませんでした。
エンジン自体も排気量の割りに、とても軽量です。
国産RCヘリ用90エンジンは、そのままではUコンに用いるのは非常に危険であると考えられます。
・高出力故に頑丈なクランクケース、必然的に重くなる。
・重いエンジン、高出力を受け止める機体の構造物は、丈夫にするため必然的に重くなる。
・回転特性は高回転維持の傾向が強く、撚圧変化での回転コントロールが難しい
(適切に加工して、Uコン向けの回転特性が発揮されることをテストベンチで充分に確認できてから機体に搭載して飛行させる手順を守るべきではないのか?)
何よりも、飛ばす人間の体格、体力の限界を超える可能性がとても高い、故に制御できなくなると、とても危険になる。
よくよく慎重に、あらゆる計算、慎重な対策、安全を確保してのアプローチを行い、確実に制御できることを段階を踏んで確認しながら進める必要があると考えられます。
と考える、今日この頃です。