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Channel: Uコン復活のブログ
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開発秘話 左右対称、上下対称でないお話。

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FAI F2Bの曲技は、水平飛行、背面飛行、宙返り、逆宙返りと、飛行機にとっては、表裏両面で等しく飛行させることが求められる。
普通、このように裏表対称に飛行させるように飛行機を設計すると、主翼と尾翼は一直線に並べて設計するのがよいのではないのか?と直感は働くものであろう。
空気の力は、飛行物体の形状、大きさで、その発生する力が変化する。
当然、対称に力を発生させたいためには、形状も対称としなければいけないよな?と考えることになからだ。
そうなってくるとエンジンのスラストラインも主翼と尾翼の一直線上に並べれば具合がよいのでは?
と考えるのも仕方のないところではあるのだが。
(これをインライン配置と呼んでいるのだが)
 
確かに、かなり古い時代のUコンスタント機はインライン配置の有名な機体は多い。
代表的なところとしてはオールアメリカンミニ等になるのであろうか。
 
実はUコンスタントで求められる表裏対称の飛行も、形にして実現するときに、どうしても表裏対称にできないところが発生する。
 
Uコンの場合、ワイヤーで繋いで円周飛行するために、主翼は左右対称の形状にならない。
この辺は、皆さんもよくご存知のところだろう。
 
そして、もう一つ対称となっていないのが、プロペラの回転となる。
プロペラ回転は通常、正面から見て左回りとなっていいて、左右対称ではない。
もちろん、双発で互いに反転させるのであれば、ある程度左右対称になるともいえるし、
同軸反転プロペラを用いれば、これも対称とすることを期待できる。
しかし、この類の構造は複雑で一般的ではない。
実は、これがUコンスタント機の形状を対称としていないもう一つの要因となっている。
力学的には左右対称、上下対称の力が発生するのだが、形状は必ずしも対称とはならない。

これが、Uコンスタント機の一種独特の美しさを出しているの要因ではないだろうか?

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