私は、新たな種類の機体を作成する際、必ず機体の緒元を確認して記録することを心がけています。
機体の緒元は、必ず航空力学で定義されている緒元の求め方に従って求めることが大切に思います。
他の方法では、機体のサイズが異なっただけで数値があわなくなったり、記録方法がまちまちとなったりするので、正しい比較ができなくなってしまいますからね。
機体の緒元は、必ず航空力学で定義されている緒元の求め方に従って求めることが大切に思います。
他の方法では、機体のサイズが異なっただけで数値があわなくなったり、記録方法がまちまちとなったりするので、正しい比較ができなくなってしまいますからね。
以下、オオカミの緒元
《主翼》
主翼面積 14.3dm2
主翼全幅 84cm
平均翼弦 17cm (矩形翼のため、中央、翼端翼弦長は同じ)
アスペクト比 4.94
フラップ面積 0% (フラップなし)
主翼面積 14.3dm2
主翼全幅 84cm
平均翼弦 17cm (矩形翼のため、中央、翼端翼弦長は同じ)
アスペクト比 4.94
フラップ面積 0% (フラップなし)
《水平尾翼》
尾翼面積 3.2dm2
尾翼全幅 40cm
中央翼弦 9cm
翼端翼弦 7cm
平均翼弦 8cm
アスペクト比 5.0
エレベーター面積 約45%
尾翼面積 3.2dm2
尾翼全幅 40cm
中央翼弦 9cm
翼端翼弦 7cm
平均翼弦 8cm
アスペクト比 5.0
エレベーター面積 約45%
《胴体》
全長 55cm
ノーズモーメント 1.17
テールモーメント 2.0
全長 55cm
ノーズモーメント 1.17
テールモーメント 2.0
《空力緒元》
重心位置 43mm(25%)~53mm(31%)(飛行調整により変更の可能性アリ)
尾翼容積 0.45
全備重量 不明
翼面荷重 不明
重心位置 43mm(25%)~53mm(31%)(飛行調整により変更の可能性アリ)
尾翼容積 0.45
全備重量 不明
翼面荷重 不明
各数値については妥当な範疇に入っており、一般的な練習機と思えるのですが、
重心位置については、私の好みと比較すると後ろすぎるように思われます。
重心位置は、後ろであるほど舵がよく切れる方向となります。
練習機ですから、そこそこ切れればよい、と考えると、飛行調整により前方にする可能性があります。
練習機ですから、そこそこ切れればよい、と考えると、飛行調整により前方にする可能性があります。
また、機体の全備重量については図面での提示はありません。
ここは予想しないといけないのですが、参考としてスーパープライのデータを引用することとしました。
ここは予想しないといけないのですが、参考としてスーパープライのデータを引用することとしました。
翼面荷重 41g/dm2
よって全備重量は
全備重量 586g
となりました。
よって全備重量は
全備重量 586g
となりました。
構造的に586gは可能かどうかは詳細に重量分布集計をおこなってみないとわかりませんが、感触では、妥当で充分な強度の機体は作成できそうではないのか?
と考えられます。
と考えられます。
練習機ですから、接地等のトラブルを考え、それにある程度耐えうる強度が必要になります。
胴体については典型的なスクラッパー胴体の構造であり、材質(たぶん朴板)、寸法を考えると、ほぼ問題ないように思います。
ただ、エンジンマウントについては、多少、弱いのでは?と考えられるので、多少、補強したいと思います。
ただ、エンジンマウントについては、多少、弱いのでは?と考えられるので、多少、補強したいと思います。
主翼については、主翼中央部分のせん断応力には弱いように感じます。
ちょっとした接地で、主翼取り付け台のつけ根からスパーが千切れやすい感じがありますので、ベルクランク台(10×10ヒノキ)を左右に延長し、中央部の補強を入れることにします。
上下スパーを繋げる主翼補強材が入っているので、この辺は問題ないと思います。
必要により、ねじれ防止のトラスを入れるつもりです。
D-BOX構造のプランクは必要ないでしょう。
また、水平飛行、背面飛行の練習機ですから、特に曲技飛行を行う必要はありません。
最低限の宙返り、逆宙返りを行うことができればよい、と考えると、空力性能向上のための半リブも不要なのでは?
と考え、入れないことにします。
被覆は、丈夫で工作が簡単で修復も簡単で軽量なフイルムを用いることにしましょうかね。
ちょっとした接地で、主翼取り付け台のつけ根からスパーが千切れやすい感じがありますので、ベルクランク台(10×10ヒノキ)を左右に延長し、中央部の補強を入れることにします。
上下スパーを繋げる主翼補強材が入っているので、この辺は問題ないと思います。
必要により、ねじれ防止のトラスを入れるつもりです。
D-BOX構造のプランクは必要ないでしょう。
また、水平飛行、背面飛行の練習機ですから、特に曲技飛行を行う必要はありません。
最低限の宙返り、逆宙返りを行うことができればよい、と考えると、空力性能向上のための半リブも不要なのでは?
と考え、入れないことにします。
被覆は、丈夫で工作が簡単で修復も簡単で軽量なフイルムを用いることにしましょうかね。
水平尾翼は、3mmベニアになります。
練習機としては、アスペクト比が5となっていて非常に大きいように思います。
アスペクト比が大きいということは、それだけ細長い、ということになり、強度的には不利に思います。
私でしたら4程度にして、もっとエレベーター面積を小さくする(尾翼全体の面積は変更せずに)ように設計しますが
(参考とする数値は、飛行実績のあるブルースターのようにしたいと思いますが)
この辺は、元設計を尊重して飛行させてみましょう。
エレベーターが、この字金具やヒノキで左右を接合する構造ではなく、左右一体の構造となっています。
この構造は、練習機では好まれて採用されている構造で、接地等の衝撃に対して強い構造となっていますね。
この構造は、練習機では好まれて採用されている構造で、接地等の衝撃に対して強い構造となっていますね。
重心位置あわせは、本来であれば重量分布シートを作成して求めることをしているのですが、今回は練習機でもあり、構造が単純でもあるので、ライトプレーン方式(主翼を前後させる)で実施してみたいと思います。
せっかく、それが簡単にできる主翼取り付け台(胴体とビス4本止め)の構造となっていますからね。
また、後でわかったのですが、図面には「全ての部品を装備して、主翼の図面の所に重心がくる位置に主翼を設定してください」と記述されています。
つまり、私の思惑どおりの設計がされていた、ということですね。
ということで、過去の機体の事例から最適重心位置を求めると、10%となったので、10%を目処に設定するようにしましょう・・・・・・
と考えたのですが、もう少し後ろにしましょう。
参考となる重心位置10%の機体はフラップを装備しています。
オオカミはフラップを装備していないため、機体の仰角が変わって始めて揚力が変化し旋回する性質があります。
ということは、フラップ装備の機体よりも早めに仰角変化が起こらないと旋回できません。
そのためには、参考重心位置10%では、前すぎます。
とりあえず、15%~20%程度を目処に決定してみましょう。
また、胴体には、いくつかの主翼取り付け穴を工作しておけば、重心位置調整も楽になりそうですね。
(楽しみです)
(楽しみです)
その他としては、燃料タンクは、KMCO 09用タンク の容量が少ないタンクが付属しています。
飛行時間は短めとなりますね。
初心者の場合、飛行時間が長いと目が回る等の操縦が難しくなる問題が発生します。
何回か飛行させるうちに慣れるのですが、やはり、飛行時間はそこそこ短いほうが慣れやすいのでしょう。
ということで、私でしたら50CCタンクを搭載して第2種フライトパターンを消化できる程度の飛行時間を確保したい、とも考えるのですが、ここは、グッと我慢して第3種フライトパターンと背面飛行の練習向け、として、元設計どおりで作成してみようと思います。
あとで、タンク交換は簡単にできますからね。
飛行時間は短めとなりますね。
初心者の場合、飛行時間が長いと目が回る等の操縦が難しくなる問題が発生します。
何回か飛行させるうちに慣れるのですが、やはり、飛行時間はそこそこ短いほうが慣れやすいのでしょう。
ということで、私でしたら50CCタンクを搭載して第2種フライトパターンを消化できる程度の飛行時間を確保したい、とも考えるのですが、ここは、グッと我慢して第3種フライトパターンと背面飛行の練習向け、として、元設計どおりで作成してみようと思います。
あとで、タンク交換は簡単にできますからね。
脚については、一般的なKMCOの脚がついています。
その取り付け位置ですが、練習機としては、ずいぶん後ろについている印象があります。
もう少し前に取り付けますかね。
キットでは、多分、Jボルトと燃料タンクが干渉することを嫌って、タンクの後方にしたのかな?
なんて想像してしまいますが。
その取り付け位置ですが、練習機としては、ずいぶん後ろについている印象があります。
もう少し前に取り付けますかね。
キットでは、多分、Jボルトと燃料タンクが干渉することを嫌って、タンクの後方にしたのかな?
なんて想像してしまいますが。
エンジンマウント周りについては、補強を兼ねてエンジンをかさ上げします。
燃料タンクの中心は、エンジンのスプレーバーの高さと一致させるようにします。
(OS15LAの場合は、1mm程度上にすると具合がよいように思える)
燃料タンクの中心は、エンジンのスプレーバーの高さと一致させるようにします。
(OS15LAの場合は、1mm程度上にすると具合がよいように思える)
背面飛行の練習をする以上、水平飛行、背面飛行、どちらも同様のエンジンコンデションとする必要があります。
調整も必要でしょうね。
調整も必要でしょうね。
水平飛行と宙返り程度なら、図面どおりの配置で問題ないと思います。