さて、前回までで、スーパープライにもう少し重量増加の余裕があれば、初心者も、より、工作しやすくなるのでは?
と考えることになった。
と考えることになった。
実は、これは、「なにか?」に相当することになる。
一つは見つけ出せたのかもしれない。
一つは見つけ出せたのかもしれない。
では、同一寸法の機体で重量が増えると、どのようになるのか?
なにか対処方法はあるのか?
重量増加の程度を測る物差しはなになのか?
etcetc 考えて見ましょう。
なにか対処方法はあるのか?
重量増加の程度を測る物差しはなになのか?
etcetc 考えて見ましょう。
まずは、重量増加の程度を測る物差しはなになのか?
という問題。
これをしっかりしていないと、過去の体験を比較できなくなる。
という問題。
これをしっかりしていないと、過去の体験を比較できなくなる。
昔、○○という機体は良く飛んだなあ、●●という機体はダメだった、というお話はよく耳にする。
じゃあ、何がよくて何がだめだったの?
となったときに、
○○だからだろう、●●だからだろう、という答えが返ってくる。
じゃあ、何がよくて何がだめだったの?
となったときに、
○○だからだろう、●●だからだろう、という答えが返ってくる。
まあ、それはそれでいいのだが、もう少しなんとかならんのか?
と、私は考えてしまう。
と、私は考えてしまう。
ここで、必要な知恵は、物差しをいろいろ持って、適材適所で用いることが大切、ということになる。
重量に関するモノサシとしては、
・重量 計器で計測可能
・翼面加重 重量/主翼面積 のこと、主翼面積は図面から可能
・馬力加重 重量/馬力 のこと、馬力の計測は難儀で割り出しが困難
というものがある。
・重量 計器で計測可能
・翼面加重 重量/主翼面積 のこと、主翼面積は図面から可能
・馬力加重 重量/馬力 のこと、馬力の計測は難儀で割り出しが困難
というものがある。
比較的簡単に計測できるのは、
重量と翼面加重ということになるだろう。
重量と翼面加重ということになるだろう。
ということで、とりあえず、翼面加重の変化の表を作成してみた。
そうすると、重量増加に伴う、翼面加重の変化を読み取りことができる。
設計最大重量は580g、主翼面積は14.5dm2 なので、約41g/dm2ということになるが、
スーパープライの主翼で、単純にF2Bの消化が可能と考えた場合、約41g/dm2を基準に主翼を大きくすればよいのでは?
と考えることができるだろう。
(ちなみに、この41g/dm2という値は、スタント機としてはとても大きめで、一般的には32~38程度を目安としています。)
スーパープライの主翼で、単純にF2Bの消化が可能と考えた場合、約41g/dm2を基準に主翼を大きくすればよいのでは?
と考えることができるだろう。
(ちなみに、この41g/dm2という値は、スタント機としてはとても大きめで、一般的には32~38程度を目安としています。)
次に、増大する重量を、主翼面積を増大させて性能劣化を防ごう、と考えた場合の検討表を以下に示す。
翼面積の増加は、その分だけ、「浮き」に対して保障されることになる。
また、構造物(主翼)の面積に比例して主翼の重量増加も発生し、胴体補強にまわせる重量マージンが増えてくることになる。
ここで、問題となるのは、「どの程度まで面積を増大させることが可能なのか」
ということになるだろう。
極端に考えれば、大きくすればするほど重い機体が飛ぶことが可能なわけだが・・・・・
ということになるだろう。
極端に考えれば、大きくすればするほど重い機体が飛ぶことが可能なわけだが・・・・・
そうは問屋が卸さない。
ということで考えた指標が「仮想抵抗係数」という項目の数字になる。
ここからは、経験がものを言うことになってくる。
機体の重量増加は、結局、エネルギー消費が増大する、と解釈することができる。
そのエネルギーの増加率はどの程度となるのか?
と考えた場合、主翼面積の増加率の2乗に相当するだろう、と便宜的に計算した。
と考えた場合、主翼面積の増加率の2乗に相当するだろう、と便宜的に計算した。
また、過去のスーパープライの開発された時代の15クラスエンジンと、現在発売されているエンジンとでは、どの程度出力が異なっているのか?
と考えたときに、私の出した答えは、1.2倍、という数字になった。
と考えたときに、私の出した答えは、1.2倍、という数字になった。
これは、フェニックス2号機を飛行させたときの最適なワイヤー長が伸びたが、そこから導き出した数字になる。
ここから逆算すると、ピンクの行が目安となった。
重量640g(60g増し)、主翼面積は110.3%(約1割増し)というところが妥当だろう。
素直に主翼を作り直せば16g増加、残り44gを胴体補強にまわせる、という計算になった。
ただ、それだけでは能がないので、もう少し、頭を捻ってみる必要はあるのだが。
あと、もう一つの注意点として全備重量のMAXを考えないといけない。
特に、垂直上昇での限界の重量というのがある。
ここは、今回は640gということなので、比較対象となる機体は結構ある。
いままで作成してきたKMCO15クラスの機体は、大体が650g前後で工作し、無事飛行している。
そういった意味でも、640gという重量は、妥当な重量ではないだろうか。
特に、垂直上昇での限界の重量というのがある。
ここは、今回は640gということなので、比較対象となる機体は結構ある。
いままで作成してきたKMCO15クラスの機体は、大体が650g前後で工作し、無事飛行している。
そういった意味でも、640gという重量は、妥当な重量ではないだろうか。
あと、平らな翼型としての注意は、翼面加重の増大に伴い、性能が劣化しやすい、という特徴がある。
これは、一般的な厚翼(NACA0018等)に比べて、仰角が大きくなったときの抵抗の大きさの変化が大きい、
これは、一般的な厚翼(NACA0018等)に比べて、仰角が大きくなったときの抵抗の大きさの変化が大きい、
という特色から得た結論になる。
翼面加重増大->同じ飛行経路の維持->より大きな仰角が必要->抵抗の増大
というカラクリなのだが、最後の「抵抗の増大」の割合が大きいことを示している。
というカラクリなのだが、最後の「抵抗の増大」の割合が大きいことを示している。
(この辺の考え方は、スーパープライの設計者の方が製作記事で、それらしきことを記述しています。だから、小さい主翼面積となっていますね)
通常だと、ここで、「失速」ということを考慮しないといけないのだが、逆にその辺は、スーパープライの設計者の方が充分に考えて設計している。
当然、テストフライトでは配慮しないといけないだろうが、設計段階では、その辺の踏み外しはないだろう、と考えてもいいと思う。
この辺は、スーパープライの設計者の方に感謝すべきところだろう。
これで、とりあえず、主翼設計のガイドラインはできたようだ。
じゃあ、主翼と胴体、尾翼をコンビニで図面を1.1倍してして工作すればよいのか?
というと、これもまた、「そうは問屋は卸さない」ということになる。
次に大切になるのは、重量分布の見直し、ということが必要になる。
スーパープライの設計が巧妙で優れているところは、余計な調整錘を積まなくてよい、
というところにある。
だから、もう一度重量分布について見直さないといけない。
なにも調整錘を積まなくても、指定重心位置になるようにすること、
これは、設計者の意図を汲み取っての再設計となる。
おっと、そうそう、水平尾翼の見直しも必要になる。
ここを修正しないと、肝心のスーパープライの旋回性能、安定性も維持できないしなあ。
そうすると、また重量分布の見直しかあ。
まあ、その辺は昔取った杵柄でなんとかなるか。