重心位置調整は、模型飛行機での重要な調整項目になるのは当たり前だが、スタントマシンでは、何種類かの重心位置で飛行させ、自分好みの最適な重心位置を見つけ出して調整を終えることができた。
重心位置、というのは不思議なもので、飛ばす人毎に「好みの重心位置」というのがあって、「これがベストです」、と万人向けの重心位置は定義できないところでもあるが、少なくとも、私向けの重心位置の調整については語ることができると思うので、今回の調整フライトでの重心位置調整の様子をご紹介したいと思う。
重心位置は、重心位置ゲージを機体に取り付けて、計測した重心位置の数値の精度を確保するようにした。
また、重心位置の位置を確認するフライトパターンとその状態について表現すればわかりやすいと思う。
フライトパターンと注意点については、以下の通り
1)水平飛行、背面飛行
いずれかの高度で、フラフラせずに真っ直ぐ飛ぶことを確認する。
いずれかの高度、とは、1m~3mの高さの範囲で、ということになる。
ハンドルワイヤーの調整が不十分の場合は1.5mで真っ直ぐ飛ばないので、あらかじめいずれかの高度でフラフラ飛ばない高度を探り、一番フラフラ飛びにくい高度を目安にハンドルワイヤーを調整する。
ハンドルワイヤーの調整が狂っていると、水平飛行が高めで良好であった場合、背面飛行では低めで良好に飛行する高度が存在する。
いずれかの高度で、フラフラせずに真っ直ぐ飛ぶことを確認する。
いずれかの高度、とは、1m~3mの高さの範囲で、ということになる。
ハンドルワイヤーの調整が不十分の場合は1.5mで真っ直ぐ飛ばないので、あらかじめいずれかの高度でフラフラ飛ばない高度を探り、一番フラフラ飛びにくい高度を目安にハンドルワイヤーを調整する。
ハンドルワイヤーの調整が狂っていると、水平飛行が高めで良好であった場合、背面飛行では低めで良好に飛行する高度が存在する。
2)向かい風、追い風
適切な重心位置の場合は、向かい風、追い風での当て舵が少なくなってくる。
穏やかな風が吹いている日に、水平飛行、背面飛行で確認する。
適切な重心位置の場合は、向かい風、追い風での当て舵が少なくなってくる。
穏やかな風が吹いている日に、水平飛行、背面飛行で確認する。
操縦で押さえ込めるのであれば、それもOK。
私の好みは、できるだけ自然に、向かい風、追い風でも真っ直ぐ飛ぶのが好みになる。
私の好みは、できるだけ自然に、向かい風、追い風でも真っ直ぐ飛ぶのが好みになる。
3)旋回
舵の切れ方を確認する。
重心位置が前になるほど、舵が切れにくく、後ろであるほど、舵が切れやすくなる。
舵の切れ具合は、ある程度ハンドルのワイヤー間隔で調整できる(限度はあるが)ので、舵の切れ具合は重心位置、ハンドル間隔を見計らって調整を行う。
これ以上の調整となると、フラップ舵角や尾翼の舵角、それでも足りなければ尾翼面積等の変更に至るので、ここでは省略する。
舵の切れ方を確認する。
重心位置が前になるほど、舵が切れにくく、後ろであるほど、舵が切れやすくなる。
舵の切れ具合は、ある程度ハンドルのワイヤー間隔で調整できる(限度はあるが)ので、舵の切れ具合は重心位置、ハンドル間隔を見計らって調整を行う。
これ以上の調整となると、フラップ舵角や尾翼の舵角、それでも足りなければ尾翼面積等の変更に至るので、ここでは省略する。
当然、スタントマシンは設計が優秀なので、そのような調整は不要なのであろう。
4)滑空
これは、上空(60度程度の高度)から、エンジン停止後に上手に機体姿勢を操縦して、一定の沈下率の姿勢、状態にいれて、滑空の状態を確認する。
このとき、速度は一定で、直線に飛行する。
(ちなみに、このとき、機体のピッチング軸方向では、等速直線運動とみなすことができる)
降下しながら速度が変わらず一直線に飛行するが、このときの滑空の角度が滑空角となる。
滑空角は、そのまま、機体全体の揚抗比の確認となる
このとき、重心位置が前過ぎると加速しながら放物線を描くように落ちてゆくことになる。
一方、重心位置が後ろの場合は、ピッチングをしながら滑空する。
いわゆる、ライトプレーンの重心位置を前後移動させた場合と同じ現象が発生する。
このとき、むやみに舵を切らないで様子を見ることが前提になる。
ただ、Uコン機の場合、一定の沈下率で滑空させることができる重心位置の範囲は結構広い
15%程度の幅はあるように思われます。
(前方重心位置限界を10%とすると、後方重心位置限界は25%程度となる)
ライトプレーンと違い、重心位置が多少ずれていても一定の沈下率の姿勢に入れることができるのは、やはり、操縦可能で、微妙な舵角操作を自然に行っていることが原因と考えている。
とはいっても、限度はあるのだが。
少なくとも、一定の沈下率の姿勢で滑空できなければ、飛ばすのが難しい飛行機になっているのは確かだろう。
5)8の字旋回
自分では、この方法での重心位置調整を行った経験はないが、8の字旋回での重心位置調整が有効、との説がある。
この場合、自然に宙返り、逆宙返りを行って、宙返りの大きさを比べて、重心位置の上下位置を調整するそうである。
ハンドルのフックの上下位置を変更することでも調整できるのだが、それだけではないらしい。
自分では、この方法での重心位置調整を行った経験はないが、8の字旋回での重心位置調整が有効、との説がある。
この場合、自然に宙返り、逆宙返りを行って、宙返りの大きさを比べて、重心位置の上下位置を調整するそうである。
ハンドルのフックの上下位置を変更することでも調整できるのだが、それだけではないらしい。
今回は、3種類の重心位置で1)~4)までのフライトを行って確認している。
その様子を記述します。
その様子を記述します。
最初の重心位置は、12%
・水平飛行:フラフラ飛ぶ
・背面飛行:フラフラ飛ぶ
・向かい風追い風:あて舵が必要
・旋回:ほど良い舵の切れであった。
・滑空:綺麗に滑空する
次の重心位置は、10%
・水平飛行:真っ直ぐ飛ぶ
・背面飛行:真っ直ぐ飛ぶ
・向かい風追い風:あて舵が不要で真っ直ぐ飛ぶ
・旋回:多少良い舵の切れが鈍いが、慣れの範疇、もしくはハンドル間隔で補正可能。
・滑空:綺麗に滑空する
・水平飛行:真っ直ぐ飛ぶ
・背面飛行:真っ直ぐ飛ぶ
・向かい風追い風:あて舵が不要で真っ直ぐ飛ぶ
・旋回:多少良い舵の切れが鈍いが、慣れの範疇、もしくはハンドル間隔で補正可能。
・滑空:綺麗に滑空する
最後の重心位置は、9%
・水平飛行:長周期で穏やかなピッチング発生(タマにわずかにUPを引いて、機体姿勢の建て直しが必要)
・背面飛行:長周期で穏やかなピッチング発生(タマにわずかにDownを引いて、機体姿勢の建て直しが必要)
・向かい風追い風:長周期で穏やかなピッチング発生
・旋回:多少良い舵の切れが鈍いが、慣れの範疇、もしくはハンドル間隔で補正可能。
・滑空:突っ込んで滑空する(一定の沈下率の飛行に入らない、入れれないのかもしれないが)
・水平飛行:長周期で穏やかなピッチング発生(タマにわずかにUPを引いて、機体姿勢の建て直しが必要)
・背面飛行:長周期で穏やかなピッチング発生(タマにわずかにDownを引いて、機体姿勢の建て直しが必要)
・向かい風追い風:長周期で穏やかなピッチング発生
・旋回:多少良い舵の切れが鈍いが、慣れの範疇、もしくはハンドル間隔で補正可能。
・滑空:突っ込んで滑空する(一定の沈下率の飛行に入らない、入れれないのかもしれないが)
結局、私のスタントマシンでは、好みの重心位置は10%と求められることになった。
舵の利きは穏やかだが、ハンドルピッチ間隔で調整は可能、また、意識してガンと舵を切ってコーナー旋回させるのがすきなので、これでいいだろう。
ちなみに、12%ではダメだったが、もっと後方に重心位置を置いて、満足できる飛行が実現する重心位置があるように思われる。
この辺の追求は、今回、私は行っていない。
この辺の追求は、今回、私は行っていない。
もっと舵が切れるのが好みの方は、その重心位置を見つけ出して、その方の好みの重心位置としていると考えている。