まず、地上での燃圧差については、どの程度となるのか?
について計測してみましょう。
について計測してみましょう。
機首を水平にしたときの燃圧は、図でいうところの、機首を水平にした時(側面図)と機首を水平にした時(上面図)となります。
このとき、燃圧差は、スプレーバーの位置とプレッシャー先端までの高さ、と考えています。
このとき、燃圧差は、スプレーバーの位置とプレッシャー先端までの高さ、と考えています。
ユニフローでない場合は、燃料の液面の高さとなるので、解釈が異なってくることに注意してくださいね。
その理由について語ると長くなるので割愛します。
その理由について語ると長くなるので割愛します。
で、機首を水平にした場合の燃圧は便宜的に液面差の高さとして0とします。
機首を上にしたときの燃圧は、図でいうところの、機首を上に向けた時、になります。
このとき、重力(1G)がかかった状態で、100.14mmの液面差の高さが発生しています。
で、この場合の燃圧は、便宜的に100.14mm×1Gとして、約-100と計算しておきます。
このとき、重力(1G)がかかった状態で、100.14mmの液面差の高さが発生しています。
で、この場合の燃圧は、便宜的に100.14mm×1Gとして、約-100と計算しておきます。
ニードルの開度、エンジンの回転は、
燃圧-100でピーク状態、燃圧0で4サイクル回転、となっていることを認識していることになりますね。
燃圧-100でピーク状態、燃圧0で4サイクル回転、となっていることを認識していることになりますね。
一方、飛行機がフライトした状態での燃圧を考えてみましょう。
水平飛行している場合の燃圧は、図でいうところの、機首を水平にした時(上面図)で計測できます。
側面図から上面図に切り替わるのは、遠心力の影響が発生しているから、ということになりますね。
このとき、スプレーバーとプレッシャー先端までの間隔は20.69mmとなります。
飛行時の遠心力は、約3.6Gとなりますから、-20.69×3.6G = 約-74.5となります。
側面図から上面図に切り替わるのは、遠心力の影響が発生しているから、ということになりますね。
このとき、スプレーバーとプレッシャー先端までの間隔は20.69mmとなります。
飛行時の遠心力は、約3.6Gとなりますから、-20.69×3.6G = 約-74.5となります。
一方、上昇時の場合の燃圧は、図でいうところの、機首を上に向けた時で計測できます。
このときのスプレーバーとプレッシャー先端までの間隔は、縦方向が-100.14mmで1G
横方向が-20.69mmで3.6Gとなります。
これから発生する燃圧は (((-100.14×1G)の2乗)+((-20.69×3.6G)の2乗))×-1の平方根となります。
計算すると、約-124.8となりました。
このときのスプレーバーとプレッシャー先端までの間隔は、縦方向が-100.14mmで1G
横方向が-20.69mmで3.6Gとなります。
これから発生する燃圧は (((-100.14×1G)の2乗)+((-20.69×3.6G)の2乗))×-1の平方根となります。
計算すると、約-124.8となりました。
このことから、飛行時には
燃圧-74.5で水平飛行を実施、上昇時に-124.8で上昇している、ということになりますね。
燃圧-74.5で水平飛行を実施、上昇時に-124.8で上昇している、ということになりますね。
ここで、一旦整理して、各状態での燃圧の数字をまとめてみましょう。
水平 上向き 燃圧変動
地上時 0 -100 -100
飛行時 -75 -125 -50
地上時 0 -100 -100
飛行時 -75 -125 -50
あと2点ほど、条件を定義して明らかにしないといけない。
一つ目は、ユニフロー配管でマフラープレッシャーをとった場合、撚圧変動要素はプレッシャー圧力変動と燃料タンク位置に伴う寸法と重力、遠心力であり、燃料消費に伴う液面変動は関係なくなる、ということ。
2つ目は地上と飛行ではプロペラの負荷が変わり、回転数が変わっている、つまりプレッシャー圧力も変わる、(吸い込みの力も)ということだ。
撚圧変動が、そのまま回転変動にはならないが、地上時での変動の度合い、飛行時の変動の度合い、地上と飛行時の変動の度合いは認識できることは確かだ。
単純に数字だけを比べると、結果として
・地上時よりも飛行時のほうが撚圧が下がる
・飛行時のほうが地上時よりも姿勢変化時の撚圧変動が小さくなる
ということが理解できた。
・地上時よりも飛行時のほうが撚圧が下がる
・飛行時のほうが地上時よりも姿勢変化時の撚圧変動が小さくなる
ということが理解できた。
確かに、地上でのニードル設定では具合良くても、飛行するとニードルが絞られたような現象が発生していますし、姿勢変動時のスイッチングの度合いは小さくなっている感触はあります。
なるほどね。
ということで、次回は、これらの問題を解決する方策と実証検証編としましょうか。
いよいよタンクオフセットの効果考察です。