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スタントマシンで強風対策 その22 出力調整 その4

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イメージ 1
 
飛行させながら、燃料タンクの位置を調整した状態が、CAD図面の状態になる。
 
結局、燃料タンクを下に2mm移動、円周内側に8mm移動(オフセット)させて、それなりの成果を確認した。
 
 
まず、タンク上下位置だが、これは、水平飛行と背面飛行のエンジン回転差を補正するために設けた。
もともとは、水平飛行時はブルブルの音なのが背面飛行で多少ピー音(回転が上がる)に変化したが、タンクを多少下げると、ほぼ、同等の回転となった。
とはいうものの、もう少し、煮詰めは必要だが。
 
 
次は、タンクを円周内側に8mm移動(オフセット)させた件だが、目的は、
地上でのニードル設定と飛行時のエンジン回転音を、ほぼ一致するようにして、ニードル調整を確実に実施したい、との思いから行った。
そう思い至ったのは・・・・カンだが。
結果は、ほぼ、目的を達成するに至ったが、さらに、煮詰めは必要であろう。
 
 
ここで、前回同様、各状態での撚圧の数字をまとめてみた。(カッコ内は以前の数値)
     水平   上向き    燃圧変動
地上時     0        -100      -100
飛行時    -43(-75)  -109(-125)    -66(-50)
 
燃料タンクを円周内側にオフセットすることで、地上時の撚圧の値に近づき、撚圧変動も大きく(-66)となっていることがわかる。
数字で、より地上での撚圧に近づいたことが理解できる。
実際、地上でのニードル設定の回転音と、飛行時の回転音が、かなり近づいてきた実感をもてたし、はるかにニードル調整がやりやすくなった実感を持つことができた。
やはり、タンクオフセットは効果があるように思えた。
 
 
ここから、計算式から予想できるタンク配置の効果と、実際に配慮しないといけないことを考察してみることにする。
また、タンク配置のオフセットと機体構造との影響についても多少考察してみたい。
 
方程式を解くと、スプレーバーの位置とプレッシャーパイプの先端位置が、胴体上部からみて一直線になると、地上時と飛行時の数字が一致することになる。
つまり、燃料タンクのとんがり部分がスプレーバーの穴と一致(つまり、機体の中心線)すれば、地上でのニードル設定で確認したとおりの回転が、飛行時でも継続されることになると考えられる。
 
しかし、実際は、そうはならないだろう。
その理由は、飛行することでプロペラの負荷が軽くなり、エンジンの回転が上がり、プレッシャー圧力も多少高くなるためなのだが。
ということは、逆に、飛行時に回転数が上がる分だけプレッシャーが高くなり、キャブの吸い込み力が強くなる分だけ燃料を吸い込みやすくなるのだから、その分だけ燃料タンクを円周外側に移動すればよい、ということになる。

この特性は、簡単に数字化することができないので、やはり、実際に飛ばしながら調整するしかないだろう。
 
 
また、もう一つの方法は、プレッシャーパイプの奥行きを長くする(現状では100mmのところを120mmにする等)の方法がある。
この方法は、実際にどうなるのか?を確認してみたいところだ。
 

タンク配置のオフセットと機体構造との影響について考えてみると・・・
燃料タンクを円周内側にオフセットするとなると、倒立の幅の狭い胴体では、燃料タンクが胴体をはみ出ることになり、みっともないことになる。
スタントマシンは問題ないが、この辺をスマートな形状にするには、エンジンを90度回転して搭載するサイドマウント形式はスマートなデザインが可能になる。
そういった意味では、プロフィール胴体の機体は、燃料タンクの搭載範囲が広くなり、調整が容易になると考えることはできるだろう。

近年の大型スタント機(海外)でサイドマウントの機体が多くなってきているのは、案外、燃料タンクの搭載位置を考えるとサイドマウントがデザインで有利になる、なんてことが考えられているかもしれない。
まあ、それ以外にもメリットデメリットがあるので、一概に決め付けるわけにはいかないが。
いずれにしても、BLODAK15向けの燃料タンクの最適搭載位置を求めてゆきたい。
スタントマシンで充分に実績を出して、最適な燃料タンクの設計をし、今度はプロフィール機や胴体機で飛行させたいものだ。
 

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