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こだわり ぐーーーーっず ああ、ニードル

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こだわり ぐーーーーっず ああニードル 始まり始まりです。
ここでは、私が過去に出会った各種ニードルについて、順を追ってご紹介することにしましょう。
いろいろ失敗談や改善の努力、よいこと悪いことも含め、あくまでも私の主観で体験、感じたことを素直に記述したいと考えておりますので、大きな気持ちで受け止めてくださいね。
 
イメージ 1

写真は、私が出会ったニードルを左から古い順番に並べてみたものです。
当然、これが全てではありませんが、現在でも充分に使える性能を持っているものです。
ただ、使い勝手や注意点に個性があり、中には、私では使いこなせなかったものもありますね。
言葉の定義が標準でない場合もありますが、ご容赦願います。
 
 
1)ENYA、OS等のUコン用エンジンに標準で付属しているラチェット式ニードル
イメージ 2
 
昔からUコンの標準のニードルといえば、このタイプになります。
なんとも懐かしいニードルですね。
 
このニードルは、私は今でも慣らし運転、小型機等で愛用しているニードルです。
 
Uコン用エンジンで標準で付属しているニードルですので、とりあえずいろいろ問題あるけれども、なんとか使いこなしてゆきたい、愛すべきニードルですね。
 
このニードル、まず、回転角度がわかりません。
ニードル先端に、角度がわかる仕組みがないのです。
また、エンジン回転の振動と共鳴してニードル先端が暴れるときがあります。
これはこれで簡易回転計なので、暴れない程度にニードルを絞ればOKなのですがね。
 
とはいっても、便利なのが「ラチェットがついている」ことです。
このラチェットのおかげで、ひとコマ絞る、?コマ空ける、と精密に(しかしデジタルに)ニードル調整が可能になっています。
このラチェット、ブレークインの時や、実際のフライトで気温、湿度の変化で微妙にニードル調整を行うときに、今日は一コマ絞った、昨日は2コマ空けた、なんてノートに記録をつけて、最適ニードル位置と気温、湿度の相関関係を調べて、最適ニードルをすばやく見つけ出す努力をしたものです。
ブレークインでは、ニードルの追従性を3コマで追従性が伴う、等の覚え方ができるようになりますね。
 
ただ、使用を重ねてくると、ネジの精度が悪くなってきてニードルの回転とスライド度合いにガタ(誤差)が出てきます。
 
結果、同じコマ数だけ絞ったのに(空けたのに)エンジンの調子が変わってるよなあ、なんてことが頻繁に発生します。
 
たとえば、テストベンチでエンジン慣らしを行っているときに、ニードルの摘みを押し引きしてみてください。
ガタがあるのでニードルがスライドし、エンジンの回転具合が変化します。
 
で、このニードルしかなかった時代に生まれた言葉が、
「ニードルはむやみにいじってはいけない」という伝説が生まれたのでしょうね。
 
2)改良型 ラチェットニードル
イメージ 3
 
で、標準型ラチェットニードルを自分で加工して改良したのが、このニードルとなります。
 
改良点は、
・ニードル先端の摘みを切って外し、先端を折り曲げた
この改良により、ニードル開度の角度がわかりやすくなる。
ニードル全体が短くなり、エンジンの大半の回転数で共振しなくなる。
 
・ニードルとナットの間にシリコンパイプを挟む
適切な長さのシリコンパイプにするようにしないといけませんが、このパイプにより、ニードルのガタを軽減し、かつ、常にニードルを押しているようになるので、ネジのガタを一方に押すことで、ニードル開度とニードルのスライドの誤差が少なくなるように工夫しています。
また、実際にニードル調整する場合は、一コマ絞りたい場合は2コマ絞り1コマ開けてからエンジンの調子を見る、等の工夫をしたものです。
 
・ラチェットを2枚、十文字に重ねる
写真では重ねていません(シリコンパイプを見せたいため)が、2枚重ねることで、デジタルの解像度が2倍にアップ!!、要するに、一コマを細かくすることができるようになります。
あと、半コマ絞りたい、なんてときに役に立ちますが、実は工作が微妙で難しいです。
何よりも、ニードル全体のブレが少なくなるので、スプレーバー内でニードル先端が暴れにくくなり、安定したニードル制御が可能になる効果があるようです。
 
この時代には、このタイプのニードル、または、初期のネルソンニードルしかなく、また、これ以上、信頼性を確保できたニードルは、少なくとも私の周りに存在がなく、また、これ以上のアイディアや素人加工でなんとかなるニードルはありませんでした。
単純に、私の勉強不足の感もありましたが、それでも、「むやみにニードルをいじらない」等の運用ルールを自分に課し、なんとか使用に耐える品質を確保したものです。
 
3)初期のネルソンニードル
イメージ 4
(すみません、ニードルが紛失していました)
 
出会った当時で、私が使いこなせなかったニードルです。
ニードルの回転を抑えるネジの締め具合で、回転の固さを調整しますが・・・・
イメージ 5
 
写真ではわかりにくいですが、先端がすり割りになっていて、左右からニードルのシャフトを挟んで押さえて回転の固さを調整する仕組みになっています。
で、実際に使用してみると、燃料や空気の漏れが頻繁に発生しました。
丁度良いネジの締め込み具合が見つからず、固く閉めるとニードルが回らず、緩めると、エンジン振動でニードルが勝手に回転する、と散々な目にあった覚えがあります。
で、ネジを締めるうちにネジがバカになって故障する、なんてことになりましたね。
特に、エンジン運転中にニードルが勝手に回るので、あわててペンチで絞める、なんてことをすると、強力なエンジン振動と相まって、あっという間にネジがバカになりました。
上手な方は、エンジン運転前に、ほどほどにうまく絞めて使用していたようです。
 
本来なら、コンパクト(軽量)で、ニードル開度(角度)もわかりやすく、ネジのピッチが浅いので、微妙なニードル開度の調整が行いやすいハズなのですが、使い方を習得していないと、ろくなことはありませんね。
 
当時の、この体験があるので、充分にネルソンニードルの品質向上については真剣に考えませんでした。
練習で標準ニードルを充分に使いこなすことができていたせいで、充分に用が足りて満足していたのですね。
 
4)DR60用ネルソン型ニードル
イメージ 6
初期のネルソンニードルと同じ形状ですが、ニードルの軸を抑えるネジが改善され、漏れなく、回しやすく、かつ、確実にニードルを固定できるような構造となっています。
イメージ 7
ニードルの軸を抑えるネジの中に、パッキンが入っています。
 
使用のコツは
・エンジン運転中にネジを増し締めしない
・最適のニードル開度付近で多少固めになるように締め付ける
・ニードル開度を大きくするとニードルがゆるくなるのは仕方がない
・ネジのピッチは標準ニードルの約半分となっている、よって標準ニードルで2回転の場合は、4回転回すようにする。
・ニードルを閉じるときは、無理に力を加えない、ニードルが狂ってきたり、壊れたりする。
このニードルを使用するようになって、ネルソン型ニードルの良さが実感できました。
ニードルの回転とスライドの誤差が発生しない(ほとんど)、また耐久性が高いですね。
きちんと扱うと、壊す可能性が低いものです。
また、ラチェットがなくても、きめ細かいニードル調整が可能ですね。
 
この時代に、満足できるネルソンニードルが使用可能になり、一気に普及し始めたのを覚えています。 
 
5)ENYA61CXL-Rに付属したネルソン型ニードル
イメージ 8
DR60用ネルソン型ニードルと同等、それ以上に確実に漏れなく、回しやすく、かつ、確実にニードルを固定できるような構造となっています。
イメージ 9
漏れ防止のパッキンと、ニードルの回転止めの摺り割り金属パーツに分かれています。
 
ニードルを極端に開いてもニードルがゆるくなりにくい印象がありますね。
国産品ですので、品質も高い印象があります。
海外製ネルソンニードルの普及に伴って、ENYAが発奮したのかどうかは定かではありませんが、「応用して、よりよい国産品を作った」結果として国産ネルソン型ニードルが発売されたわけです。
うれしかったですね、とっても。
きめ細かい使い勝手のよさと高い信頼性は、なかなかのもので、私のお気に入りになっています。
 
あと、ネルソン型ニードルの優れた点は、スプレーバーをエンジンから外す際に、ニードルは抜かなくても良い、構造となっています。
よって、ニードルの開度そのままに点検整備ができるのは、ありがたいところですね。
 
これらネルソン型ニードルの普及により「ニードルはむやみにいじってはいけない」という注意も伝説化して、あまり気にする方が少なくなったように思います。
 
でも、やっぱり、ラチェットは欲しいな、と考えてしまいます。
できれば、RCヘリのニードルのような使い勝手と品質のニードルが欲しいですね。
 (ちょっと、欲張りですかね(笑))
 
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なにごとも、モノは使いよう、ということです。
自分の目的にあったニードルを選択し、適切に使いこなす技術が大切に思いますね。
むやみにニードルをいじらない、といわれた時代は、良質なニードルが使用できなかった、だから、扱い方に注意せよ、ということの教えであったと思います。
現代でも、むやみにニードルはいじらない、ことは確かでしょうが、ネルソン型ニードルは精度が高く再現性も高いので、昔ほど神経質に扱わなくてもよいことは確かでしょう。
とはいうものの、ニードルの調整の失敗は、エンジンに余計な負担を強いることになり、消耗、故障の原因になります。
Uコンは、RCと違い、一度飛行させると数分間、ニードル調整ができなくなってしまいます。
例えば、絞りすぎ。
飛行させたら「絞りすぎていた」なんてことになったら、大変。
エンジンがなんとか停止して着陸したら、排気は真っ黒、エンジンはスカタン、なんてことは誰もが経験があると思いますが、エンジンがオシャカになってしまいます。
いままで積み重ねてきた調整が全てパーになってしまいますからね。
「こんなことなら、むやみにニードルはいじらないほうが良かった」と悔やむものです。

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