「オーバーヒート」
エンジンがお釈迦になる可能性が高く、取り扱いの間違いで発生することは確かなのですが、このままでは漠然としています。
自分なりに、経験したことから、その実態を明らかにしたいと思います。
エンジンがお釈迦になる可能性が高く、取り扱いの間違いで発生することは確かなのですが、このままでは漠然としています。
自分なりに、経験したことから、その実態を明らかにしたいと思います。
その1では、「オーバーヒートでエンジンはどのように壊れるのか?」
というテーマで整理してみましょう。
1)焼付け
まず、焼付け、という現象があります。
ピストンとシリンダーが、オーバーヒートの高温により、金属同士が溶けてくっついてしまう現象です。
まず、焼付け、という現象があります。
ピストンとシリンダーが、オーバーヒートの高温により、金属同士が溶けてくっついてしまう現象です。
もともと、エンジン内部の擦れ合うパーツは、その隙間にオイルが入り込み(油膜)、金属同士が直接擦れ合うことがなく、加熱しにくいようになっていますが、高温と高圧により油膜が切れると金属同士が直接擦れ合うことになりますね。
その結果、その部分が摩擦でさらに高温になり、やがては金属同士が溶けてくっついてしまう。
結果、瞬間的にピストンが停止し、それに伴い、コンロッド等破損、その他、エンジンが壊れます。
こうなったら、まず、エンジンの修理は不可能に近く、仮に修復できても、本来の性能は発揮できなくなるでしょう。
その結果、その部分が摩擦でさらに高温になり、やがては金属同士が溶けてくっついてしまう。
結果、瞬間的にピストンが停止し、それに伴い、コンロッド等破損、その他、エンジンが壊れます。
こうなったら、まず、エンジンの修理は不可能に近く、仮に修復できても、本来の性能は発揮できなくなるでしょう。
2)エンジン不調になる
焼付けに至らない、調子が悪くなるオーバーヒートのことです。
オーバーヒートの高温により、金属が膨張、焼きつきに至らないまでも、変形して削られてしまう場合、また、金属が歪んだままになってしまう場合、オイルがこびりついてしまう場合があります。
オーバーヒートの高温により、金属が膨張、焼きつきに至らないまでも、変形して削られてしまう場合、また、金属が歪んだままになってしまう場合、オイルがこびりついてしまう場合があります。
この状態の場合は、エンジンの始動が不可能な場合、始動が可能でも本来の性能が発揮できない場合があります。
変形して削られた場合は、いわゆる、スカタン状態になると、ピストンでの圧縮が極端に低くなり、エンジン始動が困難になります。
エンジンを分解して、ピストンがシリンダーの天辺からするりと抜けるようでは、この状態になっていると判断しています。
(ラップピストンの場合、リングピストンは別)
そこに至らなくても、温度変化に伴う金属が変形が変形を呼ぶ状態を招くために、本来の性能が出なくなり、オーバーヒートしやすいエンジンとなりますね。
また、オイルがこびりついたり、焼けて金属表面についている場合も、金属の膨張が均一でなくなるため、金属が変形してしまいます。
この場合も、同様に本来の性能がでなくなってきますね。
また、オイルがこびりついたり、焼けて金属表面についている場合も、金属の膨張が均一でなくなるため、金属が変形してしまいます。
この場合も、同様に本来の性能がでなくなってきますね。
3)元の調子に戻るオーバーヒート
この事例のエンジンは、超エキスパートの方が慣らし運転を行ったエンジンで経験したことがあります。
ニードルを絞りすぎて飛行中にオーバーヒートを起こしたのですが、エンジンの出力は確かに下がりますが、なんとかF2Bが可能で、最後まで演技が可能でした。
その後のエンジン始動や飛行でニードルを空けて飛行させれば問題なく使用が可能でした。
その後のエンジン始動や飛行でニードルを空けて飛行させれば問題なく使用が可能でした。
信じられないような体験でしたが、それを可能にしたのが、
「実用で用いられるエンジンの運転状態よりも多少負荷の高い状態で適切なすり合わせになっていること」
という考え方になるのでしょう。
「実用で用いられるエンジンの運転状態よりも多少負荷の高い状態で適切なすり合わせになっていること」
という考え方になるのでしょう。
オーバーヒートを起こしても、パーツが歪むことなく、適切なすり合わせになっている、かつ、オイルの油膜が切れずにこびりつかない。
いわゆる、通常の運転の状態を保っていることになります。
いわゆる、通常の運転の状態を保っていることになります。
ということで
4)慣らし運転の目的、目標
4)慣らし運転の目的、目標
理想を言えば、やはり、慣らし運転で、オーバーヒートしても元の状態に戻るエンジンに仕上げたいものです。
(そこまでしなくても、通常の使用は可能ですが)
その場合、オーバーヒートで不調になる、焼きつきが発生する、エンジンは、慣らし運転が足りない、方法や程度に間違いがある、エンジン自体に何らかの問題がある、運用に問題がある等、と考えることもできます。
その場合、オーバーヒートで不調になる、焼きつきが発生する、エンジンは、慣らし運転が足りない、方法や程度に間違いがある、エンジン自体に何らかの問題がある、運用に問題がある等、と考えることもできます。
まあ、わざわざオーバーヒートを起こして確認することは愚の骨頂になりますがね(笑)