Quantcast
Channel: Uコン復活のブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 464

KMCO ゼロ戦で「挑戦!!」 その15 重量増加のデス・スパイラルと格闘?

$
0
0
イメージ 2
 
KMCOゼロ戦の完成全備重量は、当初の目標450gよりも大幅に増加して550gとなってしまった。
で、重心位置を計測してみると・・・・・
かなり、後方になってしまっている。(あたりまえか)
で、重心位置調整で30gもの重量増加が(泣)
 
重心位置は、好みの重心位置とならないと、飛行に大きく影響してしまう。
ということで、目標重心位置になるようにノーズに錘を積むことを検討開始。
ちなみに、ノーズが軽い場合の錘対策は、テールが軽い場合よりも約2倍の錘を積まないといけない。
これを不利と見るのか、やはりテールに錘を積むのが不利と見るのか?微妙なところだ。
今回は、非力なエンジンで重量オーバーな状態で重心位置合わせの錘を積むのは、非常に辛いところになる。
やはり、軽量に作成して、重心位置が適正になるように調整したら、適正な全備重量になるように機体を作成したほうがよいのだろう。
そのために、重量管理表を作成して綿密な見積もりをしたつもりだったのだが・・・
今となっては、「見積もりが甘すぎる」という結果となってしまった。
残念!!
 
無駄な錘は積みたくないので、エンジン関係の信頼性の向上を期待してパーツ交換を検討してみる。
エンジン装備品は、信頼性を高くするためのパーツは、大抵重くなる傾向にある。
たとえば、マフラー。
大型化で消音効果が高くなり、背圧を下げてくれたり、取り付け金具を、より丈夫にしてくれたりする。
スピンナーであれば、軽量なプラスチックスピンナーから、精度の高いアルミスピンナーと交換が可能になってくる。
これらを錘とみなして重量を増加させるのであれば、ある程度納得のできるところだが・・・・
ただの錘を増加させるのは、かなり躊躇してしまう。
 
また、深刻なのは、小型で非力なエンジンでなんとか飛ばそうと試みていることだ。
本来のゼロ戦は15クラスで設計された機体、今回はより非力な09エンジンでFAI F2Bを飛ばそうとしていることになる。
全備重量増加は、飛行性能に深刻な影響をもたらしてしまうだろう。
 
 
と、抽象的に悩んでいてもしょうがないので、飛行させる前に、客観的に、いろいろ数字で比較して検討しなおしてみることにした。
 
イメージ 1
まず、翼面加重から。
翼面加重は、「その主翼であれば、この範囲であれば大丈夫だろう」という目安になる。
大型スタント機でNACA0018タイプの主翼であれば、適正な翼面加重は34g/dm2程度といわれている。
では、フェニックスやゼロ戦ではどうなの?
というと、もっと軽くないといけない。
 
BLODAK15を搭載したフェニックス3号機は約34g/dm2で完成しているが、コーナーターンはちょっときつい。
重心位置調整後のゼロ戦09の場合で、約33g/dm2なので、多少軽量なのだが・・・
 
そういった意味では、今回のゼロ戦09は600gよりも軽いので問題ないだろう、と考えられるのだが、
一方、BLODAK15同等の推力であれば問題ない、というだけであって、非力な09エンジンでは、うまくいかないのでは?という懸念が残る。
理由は簡単で、鋭いコーナーターンで旋回するためには、それ相応の推力が必要になる、ということだ。
鋭いコーナーターンで旋回しているときは、揚力は大きいのは当然なのだが、それ以上に抵抗が極端に大きくなる傾向がある。
この大きな抵抗に打ち勝つ推力が充分にあれば、揚力は維持され旋回は可能になるのだが・・・
大きな抵抗に推力が追いつかない場合は、減速し始める。
この現象は、いわゆる「失速」という現象になる。
文字通り「速度を失い墜落する」ということのなる。
(注意:失速にはこれ以外に、充分な推力があっても、揚力を失う、という現象もある。失速という言葉は、ある意味、的を得た良い言葉なのだが、科学的に解析する立場となると、結構曖昧な言葉に思える。)
 
結果として、翼面加重が過大な機体は、コーナーターンの引き起こし旋回時に、まるでハエタタキのようにペタンと地面に叩きつけられるように飛ぶようになる。
当然、このような飛び方になるとFAI F2Bの飛行は困難であると判断できる。
 
このようにならないことを願っているのだが。
 
もう一つの問題は、上昇したときに減速し過ぎないだろうか?という懸念になる。
ウイングオーバーでは、水平飛行から垂直に上昇させ、頭上を通過させるが、頭上の地点で一番高い高度に達する。
このとき、どこまで機体が減速してしまうのか?
が問題になる。
減速しすぎると、充分なワイヤーテンションを保てず、操縦性が落ちる、ワイヤーが完全にたるんでしまう、等の弊害が出てくる。
胴体の側面効果が充分にあれば、ある程度はカバーできるが、ゼロ戦の場合はどうであろうか?という懸念がある。
この対策の調整は、機体速度の調整もあるが、やはり、ワイヤーの長さを短くして対策するのが根本的な対策になる。
当然、短くしてゆけば到達高度が低くなるので、必要な出力は小さくてもよい傾向になってくる。
ただ、問題なのは、だんだん周回秒数が短くなってきることになる。
 
周回秒数が短くなる、ということは、体感速度が速くなってくることになる。
それだけ、忙しく操縦しなければならない、ということになり、これもFAI F2Bの操縦が困難になってくる要因となってくる。
 
私の経験では、周回秒数は、4.3秒で速め、5.2秒で遅め、と感じることになる。
周回秒数が4.2秒以下の場合は、FAI F2Bが困難になってくるように思える。
 
飛行速度(周回秒数とワイヤーの長さの組み合わせ)は、今のところ飛ばしてみないとわからない。
ある程度、プロペラと回転数、すべり率、出力、で判明はするが、今のところデータ不足なのは確かだ。
実際に飛ばしたほうが、早く答えに到達できる。
 
この辺を考えながら、飛行調整にアプローチしてみようと考えている。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 464

Trending Articles