Quantcast
Channel: Uコン復活のブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 464

DQ MASTERでD級検定 その24 発見!!DQ MASTER向け主翼組み立てジグ

$
0
0
イメージ 1

DQ MASTERは、D-BOX構造でないために工作上で難しい面があることを感じていました。
構造的に捩れに弱いこと、捻れなく組み立てるための捩れに対する誤魔化しが利かないことです。
 
実は、生地完成にようやっとたどりついて喜んでいたのだが、微妙に主翼がねじれていました。
後縁は、真っ直ぐ出来上がっていたのだが、前縁が微妙にカーブしていたのです。
 
主翼の捩れは、致命的な性能劣化が発生します。
 
主翼の捩れは、水平飛行、背面飛行で、ロール軸方向の傾きを確認して調整を行います。
このとき、ロール軸の傾きが出る要因は、以下の3種類の要素が組み合わさって発生しますね。
以下、特色を示します。
 
1)主翼の捩れによるロール軸の傾き
水平飛行で翼端が下がる場合は、背面飛行で翼端を上げる
水平飛行で翼端が上がる場合は、背面飛行で翼端を下げる
 
2)翼端錘の不適正によるロール軸の傾き
水平飛行で翼端が下がる場合は、背面飛行でも翼端を下げる
水平飛行で翼端が上がる場合は、背面飛行でも翼端を上がる
 
3)ラインガイド位置と上下重心位置の不適正に伴う傾き
水平飛行で翼端が下がる場合は、背面飛行で翼端を上げる
水平飛行で翼端が上がる場合は、背面飛行で翼端を下げる
微妙に狂っている場合は、飛行中に翼端をピクリピクリと、みっともない挙動を示します。
 
 
実際の調整フライトでは、これらの3要素について組み合わさって発生することが確認できるので、分析を行い、フラップを捻ったり、翼端錘を増減させたり、ラインガイドを上下(実際は、構造上あまりできない)させて調整することになります。
 
3つの要素が絡むために、発生する現象の分析は、結構困難になりますね。
調整の迷路に迷い込みやすいことになります。
 
そこで、私が用いている方法を示すこととしましょう。
 
1)ラインガイド位置と上下重心位置の不適正の補正
これは、リードワイヤーを鴨居につるし、機体のロール軸方向の傾きを確認することで調整を行います。
主翼の後縁が垂直になっていればOKですが、傾いている場合は、
・上下重心位置を調整(脚に錘を積む、脚を軽くする等)
・ラインガイド上下位置を加工しなおす
等で対策が可能となります。
最初は、上下重心位置は、設計図に従って正しい位置になるように調整することを優先することになります。
フライトさせて最適な上下重心位置が決定した場合は、ラインガイド位置を加工しなおすことになります。
これは、フライトさせないでも明確に調整できるので、フライト調整では調整を行わない(判断要素から外す)
ようにしています。
仕方なく狂っている場合は、傾きの基準を変更して様子を見る必要性が出てくることがわかりますね。
 
2)フラップ捻りと翼端錘の調整は、フライト調整で行う。
水平飛行、背面飛行で傾きの度合いの違いを観察します。
このときの基準は、「水平」なのだが、ラインガイドと上下重心位置の関係で傾いている場合は、その傾きを基準とします。
水平飛行、背面飛行で傾きの度合いの違いによりフラップを捻るか、翼端錘の量を変更するのかを決定します。
もっとも、翼端錘の量は、他の演技科目(四角宙返り等のコーナーターンの状態)も調整要素となるので、こちらの調整を優先することになります。
いずれにしても満足できない場合は、結局、左右のフラップ面積の微調整、もっと後戻りすると、左右の翼の長さの違いを考え直して作り直しを行う、なんてことになる場合もありえますね。
 
調整については、これでなんとかなるのですが、結果として主翼に捻れがあり、フラップを捻って補正している結果となった場合について考えてみましょう。
この場合、水平飛行、背面飛行では、傾かずに飛行するのだが、高度が変わった場合、(たとえば45度の高度)
やはり、どちらかに傾く現象が出てきます。
また、水平飛行でも翼端をピクピクさせながら飛行したり、コーナーターンを攻めた操縦を行うと、突然翼端を揺らしたり、風が吹くと飛行させにくくなったりしますね。
 
フラップを捻った機体は、相対的に揺れやすく、高度や速度が変化すると傾き、風に弱い機体、となりやすいことは確かでしょう。
 
D級検定合格を目指す場合は、やはり、主翼はねじれずにしっかりと正確に工作したいものであることが、よく判ると思います。
 
今回のDQ MASTERの目指すところは、「風に強い」という目標を掲げていますので、当然、
「主翼の捩れはご法度」となりますね。
よって、折角完成していながら、多少の捻れについてはなんとしても補正しなければならない、と悩んでいたのですが、なんとか解決できたようです。
 
まず、写真のようにしっかりとしたジグで補正を行い、次に、接着剤を緩めて微妙な位置補正を行い、固めなおす、という手順をとりました。
 
接着剤はタイトボンドなので、水分で接着剤が緩みます。
方法は簡単で、ジグで補正した状態で、お風呂にざぶんとつけて、ジグを固定して乾燥させるだけです(笑)
勇気が要りますがね(笑)
 
これは、学生時代に近所の模型店の親父さんが実施していたお話です。
フルプランクのRC機で実施していたようです。
まさか、今更ながら役に立つとは(笑)
 
で、きちんと捻れなく補正ができたついでに、スパーと前縁の間に捻れ止のトラスを入れました。
このトラスはもともと入れる予定だったものです。
このトラスは、D-BOX構造同等の捻れに対抗するための強度が発生します。
 
 
振り返ってみると、最初から、アルミ角パイプをジグの一部で用いていれば、今回のような問題にならなかったと思いますね。
リブのレーザーカットは、非常に正確です。
幸いなことに、正確な直線の肉抜き穴があいていますからね。
これをうまく利用するに越したことはありませんね。
ここにアルミ角パイプを通して楔でリブを固定したら、ねじれなくリブを固定できたわけです。
使用したアルミ角パイプは、15mm×25mm×900mmとなります。
楔は1.5mm厚バルサで作成しました。
 
後縁側のパイプジグも、正確な穴あけが大変です。
その場合、後縁にアングル材で固定すれば、正確なジグになると思います。
 
 
ちなみに、ベテランの方々の機体は、「フラップを捻って調整する」なんてことになっている方は皆無に等しく、多少の微調整で済ませているようです。
 
機体工作の腕前も、D級検定合格に必要な要素になっているわけですが、難しい場合は、良質なARFを入手する、等でも良いと思います。
 
しかしながら、いつかは機体を正確に工作することにも挑戦してもらいたいと願っております。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 464

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>