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スーパープライEp-Z ハンドル調整の詳細

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大型機向けハンドルの設計図を用いて、ハンドルの具体的な調整方法について説明してみましょう。
幸いなことに、スーパープライEp-Zは、最適重心位置が見つかっており、ピッチングせずに水平飛行するように設計し、実現されています。
よって、ハンドル調整を重視して調整する段階に達しています。
MNTハンドルの場合、ハンドルバーの傾きについては大きな相違がありますが、それ以外の基本的な調整は同様となります。
 
 

1)ハンドルの初期設定
イメージ 1
 
ハンドルバーの上下のネジを調整してハンドルバーのリード、傾きを調整します。
リードが長くなるほどハンドルの舵圧が大きくなり、短くなるほどハンドルの舵圧が小さくなります。
ワイヤーテンションの大きい大型機は短め、ワイヤーテンションの小さい小型機は長めとするとよいでしょう。
ハンドルバーの傾きは、ハンドルを水平飛行位置で持って地面に対して垂直にするのが基本です。
家の柱にハンドルバーをくっつけて感触から柱に平行となるように調整すれば垂直の基準としやすいと思います。
MNTハンドルの場合は、ハンドルバーの傾きは地面に対して垂直とはなりませんが、傾いていてもきちんと調整できますので、ハンドルバーはグリップに平行、でよいと思います。
無理に地面に垂直としなくてもよいでしょう。
 
ピッチはハンドルフックの穴の位置を上下させて位置決めします。
この場合、ハンドルバーに中心穴が空いているので、そこから等分の穴の位置に決めるとよいでしょう。
(図では、UPライン、DOWNラインの穴が中心から4つ目の穴を選択しています)
ピッチの間隔は機体のベルクランクの大きさとの比率を重視して決定します。
比率は今まで飛行させたハンドル調整を参考に決めます。
比率は、ハンドルピッチ/ベルクランク間隔 で求められ、1~1.5程度が目安になります。
私の好みは1.1程度となります。
 
ハンドルフックの長さは、助手の方に機体を1.5m高度で支えてもらい、ハンドルを水平飛行高度で体で支えた場合に、フラップ、エレベーターがニュートラル位置となるように長さ調整します。
これは、ワイヤーの微妙な工作誤差、機体リンケージの微妙な工作誤差を吸収して精度高く調整しやすいためです。面倒ですがね。
 
 
2)水平飛行からトリム調整を行う
とりあえず、ハンドルの力を抜いて水平飛行させたときに、水平飛行が1.5mの高度でピッチングせずに真っ直ぐ飛行するかどうかの様子を見ます。
この場合、機体はニュートラルが出ており、重心位置が最適であることが前提になります。
1.5mで真っ直ぐ飛ばない場合は、1m、2m、3mの高度で真っ直ぐ飛ぶかどうかを確認します。
高度が高めでピッチングせずに飛行する高度が見つかった場合は、DOWN側のワイヤーフックを短めに変更します。
イメージ 2
 
 
高度が低めでピッチングせずに飛行する高度が見つかった場合は、DOWN側のワイヤーフックを長めに変更します。
イメージ 3
 
 
機体の狂い、ワイヤーの狂い、機体リンケージの狂いがある場合は、真っ直ぐ飛行する高度が見つかりません。
この場合、これらの狂いが無いかどうかを再点検します。
この場合、迷路にはまり込みやすいのですが、あきらめずに調整してみてください。
機体の狂いがない場合は、重心位置を前後させて、機体の自律安定性を確保するのがポイントになります。
フックの長さは、0.3mm程度の長さの差で効果が出てきます。
微妙ですので注意してください。
 
3)宙返りをさせてピッチ間隔を調整する
水平飛行でのトリム調整が終わったら、自分の感覚で宙返りを行ってみます。
この場合、水平飛行高度1.5mから宙返り開始、高度50度の大きさで宙返りすることを確認します。
宙返りが小さい場合の調整は以下の通りです。
イメージ 4
 
宙返りが大きい場合の調整は以下の通りです。
イメージ 5
 
 
4)背面飛行をさせてトリム調整を行う。
とりあえず、ハンドルの力を抜いて背面飛行させたときに、背面飛行が1.5mの高度でピッチングせずに真っ直ぐ飛行するかどうかの様子を見ます。
1.5mで真っ直ぐ飛ばない場合は、1m、2m、3mの高度で真っ直ぐ飛ぶかどうかを確認します。
高度が高めでピッチングせずに飛行する高度が見つかった場合は、DOWN側のワイヤーフックを短めに変更します。
イメージ 6
 
 
高度が低めでピッチングせずに飛行する高度が見つかった場合は、DOWN側のワイヤーフックを長めに変更します。
イメージ 7
 
 
さて、この場合、水平飛行が1.5m、背面飛行も1.5mで飛行するように調整できればよいのですが、多少高かったり低かったりします。
基本的には水平飛行、背面飛行共に、「同じ高度で」飛行するように調整します。
それでも、1.5m±30cm以内に収まると思いますので、競技規定範疇となりますので問題ないでしょう。
この範囲に入らない場合は、機体設計自体の見直しをしないといけないでしょうね。
いやいや、その前に、やっぱり練習が大切でしょうかね。
 
4)宙返り、逆宙返りの舵の切れを合わせる。
宙返り、逆宙返りの大きさが一致するように調整します。
最初は宙返り、逆宙返りであたりを取っておき、最終的には横8字で微調整します。
 
宙返りが大きく、逆宙返りが小さい場合は、以下の調整となります。
イメージ 8
宙返りが小さく、逆宙返りが大きい場合は、以下の調整となります。
イメージ 9
 
 
 
5)8の字の切り替えしからリードを微調整する
リードが長いと8の字の交点の切り替えしが間延びしやすくなり、リードが短いと交点の切り替えしがすばやくできますが、オーバーステアになる場合もあります。
イメージ 10
操縦練習でカバーも可能ですが、ある程度調整であたりを取っておいたほうがいいでしょう。
また、リードの長さは角モノターンの抜けで機体が暴れたり収まったりする影響が出てきます。
これらの「兼ね合い」で最適なところを見つけ出し、調整する必要があります。
また、リードの変更に伴い、トリムや打圧も変化する場合があります。
こうなったら、2)以降の調整を繰り返すしかありませんね。
今回のハンドル設計では、調整で互いに干渉しにくい、それゆえに調整飛行回数を減らすことが可能になる、ことを目指しているのですが、実際、どうなんでしょうかね?
 
いずれにしても、ハンドル調整は根気が必要ですが、一度調整しきると非常に飛ばしやすくなります。
練習は、機体調整、ハンドル調整をきちんと決めてから実施するのが無駄の無い練習となるでしょう。
 
誰ですか?調整中の飛行機で練習をしようと考えている方は?
とはいっても、競技会まで日にちに余裕がない、なんてことは当たり前にあります。
要領をつかんでいただいて、できるだけ少ない飛行回数で調整が完了すれば幸いですし、この記事が役に立っていただければ幸いですね。
 
とはいうものの、初心者の方は、なによりも操縦に慣れる、ことが大切です。
懸命に飛行機を押さえ込んで飛ばす練習を行う訓練はなによりも大切です。
RcAirplane氏も、充分に押さえ込んで飛行させる練習を積み重ねたようです。
真っ直ぐフラフラしないで飛行するスーパープライEp-Zを手に入れたのですから、そろそろハンドル調整も本格的に実施してもよいと思いますので、この記事を書きました。

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