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スーパープライEp-Z ハンドルを調整するとはどういうこと?

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飛行させやすいUコンスタント機の操縦感覚というのは、ベテランの方々がよく語られいるとおり
「力を抜いたら真っ直ぐ飛び、力を入れたら相応に旋回する」と言われています。
最初にこの言葉をUコン技術誌で読んだときに(確か、佐々木庄司氏の言葉だと覚えています。)、なるほどなあ?と思ったものだが、実はこの時点ではまったくわかっていなかった、つまり、「天の声」のようなものでした。
なぜなら、そのように飛ぶようにするのはどうしたらいいのか?
がまったくわからずに、再現されることがなかったためです。
(よって、天の声なのですがね)
 
実は、このことを実現するためには機体設計、機体工作、ハンドル調整が上手に両立した場合に始めて実現が可能となってくるのです。
 
 
機体設計、機体工作が難しいという方は、評判のよいキットを正確に工作するなり、完成機を購入する、調整済みの完成機を購入すると成果が得られやすいですね。
調整済み完成機は値段は高いかもしれませんが、その値段に相応する価値はあると思います。
ちなみに、調整済み完成機でも、ハンドル調整は最低限必要です。
ハンドルの持ち方や好みというのは個人ごとに異なりますからね。
この場合、ワイヤーやフックの微調整、好みに合わせたストローク調整程度で済みますがね。
 
機体の飛行特性としては、以下の通りとなります。
1)真っ直ぐ飛行するポイントが存在する
2)真っ直ぐ飛行するポイントでフラフラしない
3)舵を切った分だけ素直に旋回する
 
ハンドル調整としては以下がポイントになります。
1)真っ直ぐ飛行するポイントで一番ハンドルの力を抜くことができる。
  言い換えると、ハンドルの力を抜いたポイントで飛行機が真っ直ぐ飛行する
2)ハンドルに力を加えると思ったとおりの旋回を行う
 
Uコンのハンドル調整の難しさは、「見た目と舵の切れ方が異なる」ところです。
ここはRC飛行機のサーボ設定とはまったく異なっているのです。
「見た目」とは、「稼動角」のことを示します。アームの長さとストロークも「見た目」となりますね。
RC飛行機の舵の調整は、稼動角で行っています。またサーボーホーンの長さ、サーボの稼動角で判断して調整しますね。
稼動角が大きくなれば、また、サーボホーンの長さを長くすればそれだけ稼動角が確保され舵が切れるという事になりますね。
これが可能なのは、「サーボが充分なトルクがあり、風圧を受けても稼動角が減らない」という条件があるからなのですがね。
また、RC飛行機ではトリムという機能があります。中立点を微調整する機能になります。
 
Uコンの場合、確かに機体のリンケージ調整は「見た目」で設定を行います。
しかし、舵を切るための力の根本はワイヤーテンションとベルクランクの大きさで上限トルクが決まります。
つまり、
・ワイヤーテンションが大きい->より大きなトルクのサーボを積んでいる。
・ベルクランクが大きい->より大きなトルクのサーボを積んでいる。
と解釈することができます。
また、Uコンスタント機の舵面はRCに比べてはるかに大きい、よって、舵の風圧というのは大きく影響するものなのです。
一般的にUコンの機体のリンケージアライメントは、風圧に充分耐えて舵を切ることができる充分なトルクを発生するように設計して実装しています。
大型機になるほど大きなベルクランクを搭載する理由はここにあります。
 
さて、ハンドル側の調整のコツとは何なのでしょうか?
それは、ハンドルの舵圧に着目して調整を行う、ということなのです。
この場合、飛行中に舵圧を感じながら調整を行うことができればBESTなのですが、ハンドルの構造上、そのようなことはできません。
飛行を終わってからあれやこれやと「見た目」でいじくって調整するしかありませんね。
 
さて、ここで、UPが切れにくくDOWNが切れやすい場合、どのようにハンドル調整を行ったよいのか?
考えて見ましょう。
RC方式であれば、UPの稼動角が大きく取れるようにプロポなりサーボなりで調整すればOKです。
これをUコンハンドルに当てはめれば、UPラインのストロークを長くすればUPが切れる、と考えてしまいがちです。
ところが、このように調整すると、実は、さらにDOWNの舵がどんどん切れるようになるのです。
なぜ?ストロークに比例して舵が利かないのか?ですが、
実はストロークに着目してはいけなくて、舵圧に比例して舵が切れるようになると考え直さないといかなかったのです。
なぜ?については、ハンドルがUの字だからだ、程度の解説としておきましょう。
 
つまり、Uコンのハンドルでは、見た目の反対に調整することで舵が切れるようになる、と解釈してもらえればよいでしょう。
舵圧(舵の切れ)というのは、ハンドルではストロークに反比例して変化するのです。
 
 
次に、ハンドルの中立と機体の中立を一致させることについて説明しましょう。
この場合、ハンドルのワイヤーフックの長さを微妙に変更したり、ワイヤー式ハンドルであればワイヤーの固定位置を微妙に変更して調整します。
一部のハンドルでは、ハンドルバーの傾きを微調整して調整も可能ですが。
この場合の解像度は0.3mm単位程度と微妙です。
中立の確認方法は、私の場合、水平飛行、背面飛行で決定します。
このへんのところは、過去に記述していますので確認してください。
 
さて、機体が真っ直ぐ飛行するポイントが存在しない場合は、どうなるのでしょうか?
この場合、ハンドル調整以前に、機体の重心位置や狂いを見直して修正することが必要です。
 
機体が真っ直ぐ飛ぶポイントは存在するが、フラフラする場合はどうするのでしょうか?
この場合、ベルクランクに比べて大きめのハンドルを用い、重心位置をできるだけ後方にして反応を良くして操縦で機体を押さえ込んで真っ直ぐ飛ぶように調整します。
オリジナルのスーパープライはこのタイプの機体となっていますね。
 
スーパープライEp-Zでは、機体が真っ直ぐ飛び、フラフラしない飛行ができるようにしました。
この場合、ベルクランクとほぼ同じ大きさのハンドルを用い、重心位置は前目にして、機体自体が真っ直ぐ飛びフラフラしないように調整します。
スーパープライEp-Zは、このタイプの機体としています。
 
さて、ハンドル調整の順番ですが、私は以下の順番で行っています。
合理的であり、ハンドルの調整の迷路に入り込みにくいからです。
 
1)周回秒数からワイヤー長を決定する
2)機体の工作精度が充分に高いことを確認する。舵の稼動角も確認する。
3)ラインガイド位置が適切であることを確認する(左右位置、上下位置 これは鴨居に吊り下げればわかります)
4)重心位置を調整する。
ここまでは、機体が真っ直ぐフラフラせずに飛行するまでの確認です。
もっとも、ハンドル調整ができていないと、真っ直ぐフラフラ飛ばないことを確認できませんがね。
ですから、とりあえずあてずっぽう、ということになりますが。
 
5)水平飛行、背面飛行でハンドルのワイヤー調整、フックの長さ調整を行う。(中立を探す)
6)宙返り、逆宙返りでハンドルのフック間隔を調整する。
7)長時間飛ばしてハンドル操作が疲れない程度にリード間隔を調整する。
 
5)と6)ですが、注意が必要です。
中立が狂っていると、UPとDOWNの切れ方に干渉します。
UP、DOWNが狂っていると思い、ハンドルフックの上下位置をいじっても、いつまでたってもハンドル調整が決まりません。これは、ハンドル調整の迷路にはまる原因の一つになりますね。
 
また、4)と5)は、結構行き来します。この辺は機体調整のあたりをとるコツが高いほど、短期間で成果が確認できますね。
あたりを早く取りたいがために、このブログであれやこれや考察して実験しているわけですがね。
 
ここまで確認できてから、ようやっと機体の微調整、それに伴うハンドル微調整をくりかえすことが始まります。
ここで注意しないといけないのは、「欲張らない」「問題の本質を見抜いて適切に対処する」ことです。
必要であれば設計にまで立ち戻って機体の作り直しもする必要も出てきますね。
(永遠と繰り返していますがね。これがまた楽しいのですが)
 
さて、なにげなく「とりあえずあてずっぽう」で機体を作成して初飛行を迎えるのですが
スーパープライEp-Zでは簡単な構造と工作でかなり高い確率で真っ直ぐフラフラせずに飛行するように設計しています。
なんてったって初心者向けですからね。
重心位置あわせも前縁から65mmと、これはRcAirplane氏が実際に見出した最適値になっています。
重心位置は、実際に飛行させて微調整してください。機体の微妙な工作誤差で最適位置が変化します。

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