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ORIGINAL NOBLA エンジンのレストア

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ORIGINAL NOBLAに搭載しているエンジンは、OS MAX-S35です。
このエンジンは、友人から好意でいただいたエンジンです。
受け取った時点では、使い込んでオイルで固まった状態になっていたので、分解して整備をしました。
現段階では、まだクリーナできれいにしていませんが、先日、MK-CRAFTさんでオススメクリーナーを教えていただいたので、今後、きれいにするつもりです。
 
このエンジンは分解整備を行いましたが、最初は「分解」することができませんでした(笑)
クランクケースからスリーブが抜けないんです。
悩んでメーカーに問い合わせたところ、「シンナーにドブ付けにして放置する」とのこと。
1週間ほどドブ付けしてからオイルで煮込むと、なんとかスリーブを抜くことができました。
 
とりあえず、PCが生きていることを確認しました。
ピストンがスリーブの頂上からスルスル抜けるようでは、スカスカエンジンになっているので使いものになりません。
(リングピストンでは、この限りではない)
幸い、スリーブ頂上から抜けることがないので、なんとか生きているのが確認できたので、整備を続行です。
 
分解した時点で、クリーナー液につけてきれいにするのがセオリーでしょうが、当時の私の知りえることではありませんでしたので、歯ブラシで磨いてきれいにした程度です。
 
とりあえず、きちんと運転するエンジンにしないといけないので、いくつかポイントを押さえてレストアを開始です。
まず、シャフトのクリアランスを確認すると、問題ないようです。
コンロッドのビッグエンドのかみ合わせも問題なし。
 
問題は、やはりPCセットとスリーブの部分ですね。
ピストンピンを抜いてコンロッドとの摺り合わせはコンパウンドを用いてスラッジを取りながら実施、
また、ピストンとピストンピンのクリアランスも重要ですので同様に実施してOK
ピストンとスリーブのクリアランスは、なにも手をつけませんでした。
もともと、使用していたエンジンであることと、ヘタに摺り合わせをすると、スカスカエンジンでになり、使いもにならなくためです。
 
大変だったのが、スリーブとクランクケースの摺り合わせです。
ここは、入念にコンパウンド、耐水ペーパーを用いて充分なクリアランスを確保します。
この当時のエンジンは、スリーブとクランクケースのクリアランスがキツいのが普通でした。
よって、新品エンジンの場合でも、あえて、充分なクリアランスを確保する加工が常です。
このことにより、焼けにくいエンジンに仕上がります。
最近のエンジンは、スリーブとクランクケースのクリアランスは、ほとんど例外なく緩くなっています。
やはり、ポイントなのでしょうかね?
 
さて、何故、スリーブとクランクケースのクリアランスが緩いほうが扱いやすくなるのか?ですが、
自分なりに、いろいろ経験して考えると、「油膜が切れにくく、熱が均一に伝わるのでスリーブが歪みにくいため」
だと考えています。
燃焼の熱は、ヘッド以外はスリープ->オイル->クランクケースの順番に伝わる構造になっています。
このとき、スリーブとクランクケースの間にあるオイルが熱を均一に伝える役割になっていると考えられるわけです。
仮に直接金属同士が一部分触れるようになると、熱伝導が異なり、金属の温度に歪みが生じます。
それと同時にスリーブが歪み、その歪みにより油膜切れが起こり、更なる歪みを誘発します。
結果、オーバーヒート、焼き付きになってくる、と考えています。
(裏付ける経験がありました。カウリング工作がまずく、飛行中にクランクケースにカウルの一部が触れたりしますと、エンジンがオーバーヒートしました。エンジンを分解すると、カウルがクランクケースに振れた付近の色が変わっていました。オイルが局所的に焼けた結果ですね)
 
クランクケースとスリープのクリアランスが大きいと、1次圧縮が抜けやすくなるのですが、実際にはそれほどでも無いようです。
 
当時の焼けて扱いにくかったエンジンとしては、ENYA45SやOS MAX-S35は代表的なエンジンでしたが、このことが分かって対策を実施するようになって、それほど問題なく使えるようになりましたね。
また、両エンジンは、クリアランスの問題だけでなく、もともと軽量なクランクケースの設計になっています。
よって、強度が低いのでわずかな力でクランクケースが歪みやすいですね。
結局、歪みでの油膜切れが発生しやすく、一旦発生すると、どんどん病状が進行しやすい、ということになります。
 
このことが分かってから、新品エンジンの場合でもクリアランス調整加工をしてからエンジンをかけるようにしています。
(最近のエンジンは、大抵充分なクリアランスが確保されているので、加工は必要ないですがね)

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