Uコンの場合、ロール軸というのは、ワイヤーテンションにより常に傾きが制限される特性をもっている。
これは、他の模型飛行機と大きく異なるところで、ロール軸の安定は確保しやすいことは確かだろう。
これは、他の模型飛行機と大きく異なるところで、ロール軸の安定は確保しやすいことは確かだろう。
Uコンにおけるロール軸が傾く要因は以下の通りに分類される。
1)重心位置の上下位置とラインガイドの上下位置の関係
2)主翼の左右重心位置と左右揚力分布の関係
3)ワイヤーの重量と翼端錘の関係
4)エンジンの反動トルクの関係
5)主翼(フラップも含む)の捻れ
6)尾翼の捩れや傾きの関係
2)主翼の左右重心位置と左右揚力分布の関係
3)ワイヤーの重量と翼端錘の関係
4)エンジンの反動トルクの関係
5)主翼(フラップも含む)の捻れ
6)尾翼の捩れや傾きの関係
ロール軸が傾く原因は、上記のとおり6つもある。
実際に飛行させて傾きが出ている場合、6つのうちのどれか、または複数の要因が組み合わさって発生していることになる。
調整飛行では、傾きの有無、方向、大きさを確認し、合理的に分析し、適切な調整対応を行うことが必須になる。
調整飛行では、傾きの有無、方向、大きさを確認し、合理的に分析し、適切な調整対応を行うことが必須になる。
水平飛行、背面飛行、45度の高度での水平飛行、背面飛行、垂直上昇等の飛行状態で見極めながら、傾きの原因を探り出す。
これは、なかなか大変な作業になる。
よって、工作時に視認で確認でき、精度高く工作できる部分については、できるだけ精度高く工作すると、傾きの発生要因を潰すことができる。
ここで、工作時に精度高く工作できる項目は、以下の通りとなるだろう。
1)重心位置の上下位置とラインガイドの上下位置の関係を調べる吊り下げチェック
2)尾翼の捩れや傾きの視認チェック
2)尾翼の捩れや傾きの視認チェック
3)主翼の捩れの視認チェック
主翼(フラップ)や尾翼の捩れは、ある程度視認でのチェックは可能だが、精度は案外曖昧になる。
吊り下げチェックは、比較的簡単に精度高く実施は可能なのだが。
その他の項目は、経験則や設計(計算)である程度の精度は確保できるが、やはり最終的には飛行させてのチェックが必要となる。
設計(計算)して、精度高く工作して、と最善を尽くしたとしても、やはり最後は飛ばして確認しないとわからないところになるのだろう。
で、飛行させて、いざ、ロール軸で傾いていたとしたら、
結局、6つの要因を疑って原因を分析し、適切に調整を行わないといけないことになる。
結局、6つの要因を疑って原因を分析し、適切に調整を行わないといけないことになる。
闇雲に、「フラップを捻れば治る」とか、「翼端錘を増減させれば治る」ということにはならないのが常だ。
ここで、ラインガイドの上下位置が不正で、フラップを捻って調整した場合について、発生する現象を説明してみよう。
ラインガイドが高い位置にあり、水平飛行で外翼が上がる場合でフラップを捻って補正した場合、以下の通りの現象が出る。
1)水平飛行 ロール軸の傾きはない。
2)背面飛行 ロール軸での傾きはない。
2)背面飛行 ロール軸での傾きはない。
一見、問題ないように思うのだが、以下の問題を誘発する。
1)翼端を細かく振動させて、またはフラフラさせて飛行する現象が発生する
2)ワイヤーがたるみ気味になったときに、機体がロールする。
3)風が吹いたときに機体が暴れやすくなる。
4)最悪の場合、ニュートラルが出ない。
1)翼端を細かく振動させて、またはフラフラさせて飛行する現象が発生する
2)ワイヤーがたるみ気味になったときに、機体がロールする。
3)風が吹いたときに機体が暴れやすくなる。
4)最悪の場合、ニュートラルが出ない。
つまり、機体本来の性能が発揮されなくなってくることになる。
BMT-20のラインガイドの上下位置を、機体工作途中でシビアに見直し、調整のための工作を追加したのは、ロール軸の傾く要因を、できるだけ排除したい、そのことで、調整の分析がしやすく、適切な調整を行いやすくしたい、という考え方に基づいている。
設計はあくまでも設計であり、実際の工作では誤差が発生するのは致し方ないところもある。
最終的には飛行させて不具合を確認して調整する必要がある。
これら、一連の工程を考えて工作すると、工作時に「何を行わないといけないのか」がはっきり理解できてくるようになってくるものだ。
まあ、ベテランの方々にしてみれば、「そんなことはわかっているんだけどね」ということになる。
私も、「わかっているんだけどね、でも、なかなか実現できないんだよなあ」
というところで苦労しているのは確かだろう。