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クラス別ワイヤーテンションの考察 (6) フェニックス15 3号機の場合

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今回、実際にフェニックス15を飛行させることで、クラス別ワイヤーテンションの考察における
「実際の感触とデータ」を取得することができました。
 
クラス別ワイヤーテンションの法則を見出すために、運動力学から様々な観点から考察したのですが、
結局、テンションGの値はほぼ一定になるだろうと見当がつきましたので、各種ワイヤー長、エンジンクラスの一般的な実績から導き出して表を作成しておきました。

フェニックス15 3号機では、ある程度あたりをとってワイヤーの長さを決定したのですが、どうやら、大きく外れていないことがわかり、ほっとしたしだいです。
実は、フェニックス15 2号機では、ワイヤー長が短すぎ、周回速度が速すぎ、あれやこれや悩んだものです。
 
本来、適切なワイヤーの長さは、エンジン出力と関連性があるはずで、たとえば、エンジン出力がわかれば自動的に最適なワイヤー長がわかるような方程式があればよいですが、一般には知りえる情報はありませんでした。
ならば、自分で青空風洞で確認すればよいと考えたわけです。
具体的な方程式は、各種エンジンクラスの実際を調べて、帰納法で方程式ならびに係数を求めればよいわけですが、けっこう大変でしょうね。
 
さて、運動力学的な観点から、本来、求めたい方程式は、以下のとおりとなります。
ワイヤー長=f(出力・・・) が求めたい方程式となります。(y=f(x)とするとy:ワイヤー長、f():方程式、x:出力、・・・その他必要な可変要素)
ところが、いきなり出力、・・・で計測しようとしても、「無理」ですね。
(・・・の要素が全て明らかになっていないし)
とりあえず、出力からワイヤー長に至る、各種要素を洗い出して見ますと
出力=推力×距離/時間
推力=燃料熱容量×出力効率×プロペラ効率係数
推力と抗力は、水平飛行中は反対向きで同じ大きさなので
推力=抗力
抗力=機体抗力+ワイヤー抗力
ふう、いつまでたっても計測可能な計算要素にたどり着きません(笑)
 
計測可能な計算要素は、周回速度、エンジンのカタログデータの出力は計測可能なんですがね。
それならば、計測可能な計算要素から、実際のデータを取得して傾向をつかんで方程式を導き出す方法であれば
実用可能な法則(当然、誤差はあるが、あまり外れないことになる)が見つかるのでは、と考えるわけです。
今回、フェニックス15でとりあえずデータ取りしましたが、まだ15クラスのエンジンのみの結果しかありませんので
今後、様々なエンジンでのデータ取りを行う必要があるでしょうね。
 
あと、今回、幸か不幸か周回速度4.3秒~4.9秒までの経験をすることができました。
各速度のワイヤーテンションの具合は、実際に体で経験することができ、テンションGは3以上でなければスタントが不可能であることの実感を得ることができたのは幸いでした。
 
とりあえず、
16.7m= 適切なワイヤーの長さを求める(BLODAK15、AP8×6W、フェニックス15、012-60ワイヤー、Uコン復活の設定)
という関係は明らかになったようですが、これでは、とてもとても適切なワイヤーの長さを導き出す法則にはなっていませんね(笑)
今後、実際にいろいろ飛行させてサンプリングを増やして方程式を導き出せれば幸いです。
 
あと、ワイヤーテンションの向上のための空気力学的な仕組みがいろいろあります。
・プロペラの首翼効果(サイドスラスト、ラダーオフセット、ラインガイド位置、ノーズモーメント等で調整)
・胴体の空力効果(胴体側面積分布、プロペラ後流、胴体容積等、これは設計で調整するしかない)
・主翼の空力効果(ローリングすることで揚力の一部をワイヤーテンションに加担させる方法、水平飛行では発生なしとする)
などなど。
フェニックス15 3号機では、とりあえずできるだけ円周の接線方向にまっすぐ飛ぶようにセッティングする。
という方針としました。
よって、ワイヤーテンションは、できるだけ遠心力の要素を大きくする、ということになると思います。
 

プロペラ後流の考察 ブログの御紹介

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プロペラ後流は、Uコンスタント機の設計や調整ではいろいろ配慮しなければなりませんが、実際の気流の流れは想像でしかなく、苦労していることは確かでしょう。
ということで、プロペラ後流の状態を動画で確認できる記事を見つけました。
また、動画を掲載したフライトホビーさんにリンクをさせていただける了解を得ることができましたので、御紹介いたします。
皆様のUコンを理解するための一助となれば幸いです。
なお、この動画の説明は、以下のとおりです。
以下引用 開始
スタント機のプロペラ後流ってこんな感じになっているみたいです。
機体の離陸直後がこんな様子みたいですが、巡航スピードに達したらもっと違った後流になっていると思います。
この内容からもしこんな物を付けたら・・・と想像してみて下さい。
例えばカナライザーを付けたとするとどんな後流になるでしょうか。
カナライザーを付けるとサイドスラストが減らせられるのはどうしてかな等々・・
以下引用 終了
 
フライトホビーさんのブログ
 

ちょっと一服 (エンジンいろいろ)

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現在作成予定の入っている機体のエンジンを作成順番毎に並べてみました。
 
左から
1)Starker81     自作自設計の機体
2)OS LA15      KMCOグラマン WWⅡコンバット仕様
3)OS 40VF      インパクト
4)ENYA60 CXLRS PRO. 自作自設計の機体
5)R&B75       自作自設計の機体
1)については、ほぼ生地完成まで到達
2)については4月中に作成
3)、4)については優先順位検討中で、本年度中に完成
5)来年にでも作成
なんて予定になっていましたが、急遽、本年度中に作成する機体が割り込みしてきました。
本日、キットが届く予定です。
どうしよう?
 
フェニックス15は、結局3機作成しました。
最初はいろいろ欲を出して、いろいろ作成に工夫していたのですが、3機目の作成で気がつきました。
「結局、キットのパーツで素直に作るのが楽でいいや、良く飛ぶし」
でしたね。
3号機はベニアの側板を肉抜きしたのですが、作成途中で重心位置が望みどおりのところにこないことが判明し、結局、肉抜き部分をベニアで埋めなおしました。
肉抜きして軽量化すると、重心位置が前になりすぎるんです(笑・・・あたりまえか?)
ところが、主翼の軽量化とプランクによる翼型の再現精度を高める効果は絶大で、全体的に軽量化でき、重心位置も、ほぼ望みの位置となり、かつ、旋回性能がはるかに向上しました。
4角宙返り、3角宙返り等で一番失速しやすい最終ターンで、思い切り責めて舵を切ってみたのですが、
失速せずにコーナーをきれいに抜けて飛行しました。(F2Bが可能な予感?)
KMCOの飛行機って、こんなに高性能だったっけ?と学生時代とは異なる印象を受けましたね。
もっとも、学生時代といっても、まさしく初心者の時代だったので、機体もまともに作成できていなかった時代
良く飛ばないのも当たり前ですよね(笑)
ということで、
2)OS LA15 KMCOグラマン WWⅡコンバット仕様
については、キットの内容でそのまま素直に組み立ててみるつもりです。
初心者時代の思い出がよみがえるかもしれません(笑)

スーパーハリケーン4Bを作ろう その1(キットが届きました)

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本日、新発売のスーパーハリケーン4Bの初回ロットのキットが自宅に届きました。
スーパーハリケーン4Bについては、34年前に三ツ星商店で販売、全国のUコンマニアに爆発的に売れたキットでした。
設計は、原 譽祠氏。 
原 譽祠氏は、その後スーパーハリケーンシリーズを各種作成し、日本選手権優勝、世界選手権で入賞と、当時の時代を牽引した有名な機体なのは、皆さん御存知のことと思います。
これ以上の詳しい歴史、実績については、私が語るのは憚りますので、この辺にしておきましょう(笑)
(私も、高校生時代に購入、作成し、また、仲間達は皆ハリケーン一色となったことを覚えてます。)
今回、クラフトラインから再販することになったのですが、昔のキットとは異なり、忠実に当時の設計を反映してのキット化です。
さて、34年前のキットとの違いですが、寸法の違い等については、当時の図面も同封されており、容易にわかるようになっていますので、図面を御確認ください。
 
(キット内容のプレビュー)
1)キット内容(概要)
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パーツは丁寧なハンドカットで作成され、青刷りの原寸大の図面と、37年前のキットの縮小図面、現キットとの縮小比較図面、補足図面が同梱されています。
各パーツは、丁寧なハンドカットで加工され、わかりやすい番号がスタンプされています。
図面のパーツ番号が各パーツにスタンプされているので、特に細かいパーツの判別に役に立ちます。
2)リンケージ等金属パーツの精度、耐久性、工作の容易さが飛躍的に向上
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 充分に耐久性の高いと思われる金属パーツを精度高く加工してあります。
 この辺は、リンケージパーツで実績のあるクラフトライン製ですので安心できます。
 リンケージは、確実な方式で舵角の変更が可能で、
 元設計の舵角、近代スタント機の舵角、と2種類選択可能です。
 いずれも、ベルクランクのホーンの取り付け位置の変更で行うので、安全、確実ですね。
・マウントプレートが標準設計で採用され、付属している。
 図面でも、マウントプレートを使用する前提となっています。
 マウントプレートは、単なるアルミなので、ネジ加工は自分で行う必要があるようです。
 その分、ネジ穴の位置を自由に決められますので、様々なエンジン搭載の選択が可能ですね。
 また、厚さは3mmなので、テトラ製等のマウントプレートへの変更も容易です。
・ベルクランクは、両持ちとなっていて耐久性が高くなるように変更されている。
 34年前のキットでは、ノーブラのように片持ちだったと記憶しています。
 両持ちのほうがスパー補強も兼ねて軽量化でき、しかも耐久性が高いので合理的ですね。
(各パーツの詳細は、今後の作成記事でふれるようにします)
3)バルサの品質(比重や木目の方向等)が適材適所に充分に考慮されている。
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 この辺も品質の高いクラフトライン製のこだわりを感じます。
 (各パーツの詳細は、今後の作成記事でふれるようにします)
4)脚は胴体脚になっている。
 34年前のキットでは、主翼に取り付ける形式できたが、キットでは、元設計のとおりの胴体脚となっています。
 もともと、私は胴体脚が「好み」ですので、大歓迎ですね。
5)キャノピーは樹脂製に変更されていた。
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 34年前のキットでは、バルサブロックの削りだしでした。
 充分に精度の高い強度もあり軽量なキャノピーですね。
6)可変リードアウト、可変翼端ウエイトがついている。
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 34年前のキットでは、搭載されていませんでした。
今回は、標準で搭載され、図面にも反映されています。
 
などなど、とにかく作りやすく、出来上がった機体は良く飛ぶように配慮された意気込みが充分に感じられる、良く出来たキットという印象を受けました。
とりあえず、私は、どのように作成してゆくのか、今からワクワクしています。
作成内容は、今後、順をおって、本ブログにて御紹介してゆくつもりです。
できるかぎり設計者の意図を汲み取って、正確に作成してゆければ幸いです。
 
なお、キット紹介画面へのリンクの了解を得られたので、下記に添付しておきます。
http://www.powers-international.com/aero/craftline/hurricane4b.htm
 
 
 

スーパーハリケーン4Bを作ろう その2(機体の諸元の調査)

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私は、キットを作成する前に、機体の諸元をまとめて記録するように心がけています。
機体の諸元とは、以下の内容となります。
(全体)
・全長
・全幅
・内翼長
・外翼長
・重量
 
(主翼関係)
・主翼面積
・翼根翼弦長
・翼端翼弦長
・主翼平均翼弦長※       作図により求める(面積の半分となる位置の翼弦長の長さ)
・縦横比※           主翼面積/(主翼平均翼弦長×主翼平均翼弦長)
・先細比※           翼端翼弦長/翼根翼弦長
・後退角※           翼根翼弦長と翼端翼弦長の25%の地点を結んだ直線の傾き
 
(尾翼面積)
・水平尾翼面積※        計測して計算
・エレベーター面積※      計測して計算
・水平尾翼面積比※       水平尾翼面積/主翼面積
・水平安定板面積比※      水平安定板面積/水平尾翼面積
・エレベーター面積比※     エレベーター面積/水平尾翼面積
・尾翼平均翼弦長※       作図により求める(面積の半分となる位置の翼弦長の長さ)
・尾翼縦横比※         尾翼面積/(尾翼平均翼弦長×尾翼平均翼弦長)
 
(胴体関係)
・ノーズモーメントアーム    重心位置からノーズリングまでの長さを計測する
・テールモーメントアーム    重心位置から水平尾翼のヒンジラインまでの長さを計測する
・ノーズモーメントアーム比※  ノーズモーメントアーム/主翼平均翼弦長
・テールモーメントアーム比※  テールモーメントアーム/主翼平均翼弦長
・水平尾翼容積※        水平尾翼面積比×テールモーメントアーム比
・重心位置※          主翼平均翼弦長に対しての重心位置の割合
・胴体側面積※         計測して計算
・胴体側面積分布※       重心位置を基点にノーズ上、ノーズ下、テール上、テール下の面積割合の分布
(※は、作図して計測しないとわからない要素)
 
機体の諸元は、図面を見てすぐに計測できるものと作図して計測しないとわからないものがあります。
とりあえず、平面形をCADで作図して、主翼平均翼弦長、後退角を求めます。
主翼平均翼弦長は、面積の半分となる位置の翼弦長の長さを求めることになります。
主翼平均翼弦長は、各種諸元の基礎となる寸法なので、きちんと求めるようにします。
機体寸法の大きさが変更されても、主翼平均翼弦長で割り算することで、様々な飛行機を比較できる諸元データを得ることができますね。
 
ちなみに、スーパーハリケーン2Bのキット指定の重心位置は17%、主翼平均翼弦長は290mmとなっています。
これで、重心位置ゲージを作成することができます。
重心位置ゲージは、2.9mm刻みで作成しておくと、1%単位で重心位置を計測できるゲージを作成できることになりますね。

スーパーハリケーン4Bを作ろう その3(「仏作って魂入れず」ではなく「魂の入った仏」にしよう)

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キットの製作にあたって、とても大切な心がけは、
「設計者の設計の意図を読み取って、正確に作成する」
ことでしょう。
これを実現して完成させることで、設計者の機体に、かなり近い特性の機体(この場合、「素材」)を入手することができます。まったく同様なものは入手は不可能でしょうけど、かなり近いもの(これをレプリカという)が自分のものになるわけです。
なんとなくキットを完成させた状態では、「仏作って魂入れず」ですので
工程ごとに魂をきちんと入れながら、最終的に調整、練習で、「魂の入った仏」状態にして、きちんと飛行する飛行機を完成させたいものですね。
この場合の「仏」と「魂」ですが、私は次のように理解しています。
「仏」:形、形状等
「魂」:機能、品質等
キットで明らかになっていることは、形状、寸法等は図面に記述しているので読み取ることは可能で、再現もしやすいのですが
実際の作成にあたって気をつけないといけないことがあります。
それは、「形状精度」「表面精度」「重量分布」「強度分布」になると考えています。
この4つは、飛行性能に大きく影響するだけでなく、耐久性、運用性等、実際に飛行させて始めて不具合が見えてくる要素になりますね。
また、この4つは、工作技術、材料等の影響が大きく、なかなか設計者の意図どおりのものが作成できない難しさがあります。
同じキットを2機、3機と作成して飛行させるとだいたいコツがわかってくるものですが、素人工作なので、そこまでのヒマはありません。
やはり、初めて作成しても、満足する「形状精度」「表面精度」「重量分布」「強度分布」で作成し、「設計者の設計の意図を読み取って、正確に作成する」ことを実現したいものです。
ということで、工程ごとにポイントを押さえて工作してみたいと思います。

スーパーハリケーン4Bを作ろう その4(キットの作成方針と工作素材の選択)

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今回、私のキットを作成する方針ですが、以下のように考えました。
「なぜ、私はスーパーハリケーン4Bのキットを作りたいのか?」という疑問を持って考え直してみました。結果・・
 
・私が学生時代に一世風靡した憧れのハリケーンを現代によみがえらせ、そのフライトを素直に楽しみたい。
 
ということになるのでしょうかね(笑)
 
Uコン飛行機を作成するときにホツホツと出てくる「自分の好みの性能を追求したい」という欲求があります。
なんとか自分の思い通りの飛行を夢みながら、あーしたら、こーしたら、という思いが募ってくるものですね。
そこで、限られた時間の制約で、効率よく成果を得たいのなら、キットの改造、という手段も考えられますが、結局うまくいかなかった経験があります(泣)
なぜ?ですが、「設計者の設計の意図を充分に汲み取らないで自設計の意図を優先しやすいので、中途半端な性能となってしまう」ということなんでしょうね(笑)
ということで、「急がば廻れ」のことわざとおり、まずキットの設計者の意図を汲み取って正確に作成、その後、自分の意図を反映させて発展させることが大切に思います。
 
ということで、「設計者の意図を汲み取って作成する」ことを基本に、作成方法を検討してみたいと思います。
ところで、旧ハリケーンキットの発売から30年あまり経ち、当時の技術、素材もかなり変貌、進化しているところが多数あります。
現在では入手不可能な工作素材も多数ありますので、当時のままで再現するのは困難と思いますし、実際に飛行させることを重視すると、そこを追及してもしかたありません。
飛ばない骨董品を作成するつもりはありませんからね(笑)
とはいうものの、現在でも入手、再現可能なものはどしどし採用したいものです。
 
以下、工作素材について見当してみたいと思います。
1)接着剤
メインはタイトボンド、強度が必要な部分はエポキシ系接着剤(30分硬化型)、マチ針的使用として瞬間接着剤を用いる。
この素材、技術は、初代ハリケーンキットの時代でも採用されていました。
2)塗装
主翼、尾翼はオラライトのフイルム貼りとし、彩色はカッティングシートならびにウレタン吹きつけとしウレタントップコートで光沢を出します。
胴体、フラップはウレタン、マイクログラス貼りとし、彩色以後は主翼と同様とします。
この素材、技術は、初代ハリケーンキットの時代と大きく異なります。
設計者の意図を汲み取って、当時の性能を再現するには、「重量分布」「強度分布」「表面精度」が合致するか(もしくは向上するか)どうか検討する必要があります。
結果としては、充分に設計者の意図を汲み取って工作が可能なことはわかっていますが、その検討を含めて工作したいと思います。
3)エンジン
初代ハリケーンキット4Bのオリジナル設計では、たしかENYA45Sが採用されていたと思いますが、現在では絶版なのでメーカーからの入手は不可能です。
スーパーハリケーンシリーズは、以下のエンジンが採用されていたと思いました。
ENYA45S->ENYA45BB->ENYA45Ⅱ->ST46
できるだけ当時と同じ特性のエンジンを選択したいものです。
幸いなことに、ENYA45Ⅱ、ENYA SS45、長万部50sp等、現在でも入手可能なエンジンがありますので、これらから選択することになると思います。
4)プロペラ
プロペラは、初代ハリケーンキットの時代に使用されていたCHACペラを含め、各種用意していますが、消耗することを考えると、できるだけ現在でも入手可能なプロペラを選択したいものです。
プロペラは、あくまでも飛行させて評価して、最終的に選択するものとします。
写真は、上から
・POWERS AP11×5.5 (現在入手可能、CHACペラの血筋を受け継いだUコンスタント機向けのプロペラ)
・CHAC  11×5.5  (初代スーパーハリケーン4B用として開発されたプロペラ、骨董品です)
・REV-UP 11×6 EW (初代スーパーハリケーン4B当時に好んで採用されていたプロペラ、骨董品です)
ですね。
5)燃料タンク
燃料タンクの寸法を設計し、金属タンクで自作するものとします。
6)リンケージ
近代スタント機の技術がクラフトラインの努力で充分に実現されています。
ボールリンクを2個増やして、工作の容易さ、機能、信頼性の確保を行いたいと考えています。
7)その他素材
カーボンロービングは、初代ハリケーンキットの時代には存在していませんでした。
(確か数年後に東レが開発、模型市場に普及したのが10年後だったと思う)
カーボンロービングは積極的に活用すると軽量化と高強度を実現できる素材です。
設計者の意図である「重量分布」「強度分布」を汲み取って工作に応用するものとします。
今後、実際の工作、調整、フライトで、具体的に決定してゆきたいと思います。
 

KMCOグラマンで楽しもう その1

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KMCOグラマン、そのボリュームのある胴体、側板がベニア製でKMCO15キットの中ではもっとも重くなるだろう、でも丈夫だよな?
なんて印象があって、ちょっと手を出すのは気が引けるような思いがあったのですが・・・
これが、結構、人気があるようです。
これは、相乗りしてみたいな、と不順な考えでKMCOグラマンを作成することになりました(笑)
(いえいえ、純粋に皆で楽しみたいです)
コンテスト用のスタントの分野では、周りが何を言おうが自分の自作設計機で参加する頑固な私でしたが、年齢を重ねるに従い、丸くなった?(笑)
ではなくて、やはり、楽しいものは楽しい、として肩の力を抜いて楽しめる機体はそばにあっても邪魔にはなりません。
また、KMCOキットのフェニックスを3機作成して、キットの優秀性を認識、いろいろ分析してみると、それぞれの機体に特徴があって、おもしろいことと、この辺で肩の力を抜いて素直にキットを作成してみよう、と考えたからです。
値段も安いし、通販での入手が簡単なのもいいですね。
で、参加できる競技会を調べてみると
・各種初心者スタント大会
・WWⅡ規定コンバット大会
・グラマン大会
と多彩です(あのー、グラマン大会が増えただけですけど(笑))
まあ、前置きはこれぐらいにして、工作のコツやポイントをおさえてブログで製作記事を書こうと思います。
方針は、「キットの箱の中身を、ほぼ全て活用して作成する」です。
もちろん、フイルムではなくキット同梱の和紙を使用しますし、布ヒンジも用います。
タイヤもリンケージも全てキットパーツを使用します。
さてさて、どうなるでしょうかね(笑)
(それにしても、4月は機体作成で忙しすぎる、飛ばしている暇なしです(泣))
 

スーパーハリケーン4Bを作ろう その5(重量見積もり(概要))

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スーパーハリケーン4Bのキットパーツから、大雑把ですが完成重量を見積もりしてみました。
 
装備は、以下の通りとなります。
エンジン:ENYA45Ⅱ          280g
マフラー:JSマフラー         37g
スピンナー:Brodak 2 inch Spinner 2B 38g
プロペラ:POWERS AP11×5.5W     23g
燃料タンク:自作130cc         50g
脚はキットのとおりむき出しピアノ線でスパッツなし、55φスポンジタイヤ
リンケージはキットのとおり
翼端ウエイトは40gとした。
 
塗装関係は、以下の通り
 主翼、尾翼 オラライト、カラーリングはウレタン&シート トップコート仕上げ
 フラップ、胴体はウレタン、マイクログラス張り、カラーリングはウレタン&シート トップコート仕上げ

(生地完成)
 主翼     352g
 胴体     321g
 脚      42g
 水平尾翼   44g
 燃料タンク  50g
 全体     809g  53.93%
(接着剤)
 主翼     20g
 胴体     21g
 水平尾翼   8g
 全体     49g   3.27%
(塗装)
 主翼     60g
 胴体     100g
 脚      0g
 垂直尾翼   11g
 水平尾翼   19g
 全体  190g  12.67%
(全体重量)
 エンジン関係 502g  33.47%
 主翼     432g  28.80%
 胴体     453g  30.20%
 脚      42g   2.80%
 水平尾翼   71g   4.73%
 全体        1500g  100.00%
 
とりあえず、私が過去に作成した45クラスのスタント機で計測した重量管理シートを用いて
キットで明らかになった主要なパーツを計測して集計した結果です。
パーツの重量反映割合は、約7割程度と思います。
塗装、接着剤、フイルム等の重量は過去のスタント機の実績の重量から、こんなものかな?で求めた重量です。
キットの設計指定重量は1500gですので、ちょうど一致したのは、まあ、偶然でしょう(笑)
 
まだ、重心位置を求めるモーメント集計は行っていないので、(後日実施します)
このとおり作成して、指定重心位置となるかどうかはわかりません(笑)
(たぶん、指定重心位置にくると思いますが)
 
とりあえず、重心位置調整、全備重量調整(翼面荷重調整)、翼端錘調整の余地を残したいので、
完成重量の目標は1420gとし、80gの調整余地を残したいと考えていますが、実現可能でしょうかね(笑)
全備重量調整は、Uコン技術の表紙でタイフーンで搭載していた機構で、胴体下部の重心位置のハッチが、これにあたります。
そのためには、生地完成を700gとし、塗装で20g余計に塗装して塗装品質を向上できればいいかな?
とも考えていますが、設計者の意図の範疇に収まれば、という条件がつきます(笑)
(モーメント計算ができていないので重量分布からの妥当性が計測できないため、現段階ではなんともいえない、ということですね)
 
全備重量の性能の影響は、その重量の増加具合にもよりますが、
・宙返り等の直径が大きくなりやすい。
・90度、120度ターンの最終引き起こしコーナーターンで失速しやすい。
(きれいに形を整えると、全てのコーナーターンが甘くなる、整えないと、各ターンの旋回がばらつき、形が崩れやすい)
・60度以上の高度のターンでワイヤーテンションが確保しにくく、飛行機が逃げやすい。
・水平飛行の適正な重心位置が移動する(設計の重心位置でニュートラルが出なくなりやすい)
・機体が加速しやすく、上昇しにくくなってくる
・周回速度を早くしないと調整しきれなくなる
etcetc
過去に私の仲間が飛行させた初代スーパーハリケーンのもっとも重かった機体重量は1750gだったと記憶しています。
F2Bは充分に実施することはできたのですが、上記の特徴は出ていました。

KMCOグラマンで楽しもう その2 エンジンマウント周りを作る

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とりあえず、エンジンマウント周りから作成することにしました。
以下、組みあがった写真です。
 
・内翼側からの側面
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・外翼側からの側面
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・上面
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1)マウントプレートの加工
マウントプレートの工作方法は、以前に紹介させていただいたので、説明は省略いたします。
以下を参照してください。
 http://blogs.yahoo.co.jp/jpn33f134043/24647477.html
 
2)燃料タンクの加工
今回は、一応チキンホッパーパイプをつけることにしました。
これで、燃料タンクの調整の選択肢の幅を広がります。
となると、タンクの蓋を開けてパイプを配管しなおして、また蓋を閉じる、なんて大工事になると考えますが、今回は簡単に済ますこととしました。
方法は簡単で、タンクの内翼側の面の中央後方に3mmの穴を空け、そこに真鍮パイプを差込み、付け根をハンダづけするだけです。
タンク内に入る側のパイプの先端は丸やすりで凹ませ、奥にある送油パイプにかみ合う形状にしておいて、ブラブラすることを防いでいます。
小型機で、それほど飛ばしこむつもりはないので、この程度の加工で充分でしょう(笑)
 
3)燃料タンクの取り付け高さを調整する加工を行う。
第1胴枠の送油パイプの穴、第2胴枠の燃料タンクの穴は、燃料タンクの取り付け高さを調整するために穴を開けなおします。
燃料タンクは、上から見て傾くように、横から見てエンジンのスプレーバーの高さがタンクの中央の高さと一致する配置になるようにします。
写真でよく分かると思います。
今回は、OS15LAなので、燃料タンクを1.5mmほど高い位置となるように位置決めしました。
このエンジンは、エンジンのスプレーバーの高さがタンクの中央の高さと一致する配置した場合、水平飛行、背面飛行でエンジンの回転状態が変わる特性があるようです。
対策として、1.5mmほどオフセットして解消しよう、という考え方ですね。
 
4)第1胴枠とエンジンマウントの接着
エンジンマウントは、マウントプレートを取り付けましたので、3mmほど下になるように取り付けます。
接着はエポキシ系接着剤を用いて、タガネで固定して接着剤が固まるのを待ちました。
このとき、エンジンマウント側には、エポキシを2度塗りするのがコツです。
エンジンマウントの接着面は、接着剤を吸い込みやすく、あらかじめ接着剤を吸い込ませてから、追加して接着剤を塗り、固定するようにします。
接着剤を吸い込ませる作業は5分~10分程度で充分でしょう。
この作業を行わないと、あとでポロリとマウントが外れることがあります(笑)
エポキシは30分硬化型を用いました。
 
5)第1胴枠、第2胴枠、脚マウントを組み立てる。
このとき、燃料タンクを組み入れることを忘れてはいけません。
パイプが邪魔になるので、「後から入れよう」なんてことはできません(笑)
タンクはこの段階では接着しません。
 
6)燃料タンクを位置決めして仮止めする。
燃料タンクの位置決めをして、タンクの下に位置決め用のバルサ(3mm)を接着。
また、第2胴枠のタンク穴に詰め物をして瞬間接着剤で仮止めします。
 
7)その後の作業
脚の取り付けをしてから、側板との接着、燃料タンクの接着固定、と後日紹介しますね。
 
 

KMCOグラマンで楽しもう その3 胴体を作る(胴枠と側板の接着)

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KMCOのキットは側板が丈夫なベニアで胴枠の位置決め用のノッチが胴枠にあり、レーザーカットで正確に位置決めされていますから、正確に組み立てるのはとても容易になりました。
しかし、それなりに手順、注意点を守らないと、ねじれたり曲がったりしてしまいます。
こうなると、尾翼取り付け穴、主翼取り付け穴の位置が微妙にずれて、そのまま胴体と主翼、尾翼を結合するさい、主翼、尾翼が傾いたり、取り付け角が狂う等が発生します。
それを修正するために硬いベニアの側板を削らないといけないので大変な手間がかかるようになります。
ちょっと工作手順を守り、注意すべきところで注意すると、まっすぐで捩れの無い胴体をくみたてることができます。
以下、手順を示します。
 
1)垂直尾翼と胴枠6をあらかじめ接着
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乾燥するまで待ってくださいね。
2)尾輪パーツを組み立てておく
イメージ 2
瞬間接着剤を流し込んでおきます。
この段階ではピアノ線は曲げません。
3)側板後端を丸く削っておく
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接着すると垂直尾翼が邪魔になるので、この段階で削っておくと楽です。
4)胴枠4の2枚は、あらかじめ接着しておく
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乾燥するまで待ってくださいね。
5)側板と胴枠の接着 胴枠5、6,垂直尾翼、側板後端を接着する
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このとき注意する点は、
・側板後端をきちんとそろえる。
・胴体は、底面を定版上において、側板底面、胴枠が浮かないように位置決めして接着する。
この作業を正確に実施することで、今後の作業での胴体の曲がり、ねじれを防止できます。
乾燥するまで待ってくださいね。
6)側板と胴枠、エンジンマウント部分を接着する
イメージ 8
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残りの側板と、前回作成しておいたエンジンマウント周りのパーツを接着します。
胴枠の接着は、瞬間で仮止めし、タイトボンドを流し込んでおきます。
エンジンマウント周りはエポキシで接着します。
燃料タンクの周りは、ポリウレタングルー(発泡ウレタン系の一液性接着剤)を流し込んでおきます。
このとき、接着する前に仮組みして、胴体の曲がり、ねじれがないことを確認します。
もし、狂っているときは接着をやめ、5)の工程の間違いを修正します。
また、尾輪パーツも接着します。
固定はタガネ等を活用すると楽ですね。
 
7)燃料タンク固定の状況
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ポリウレタングルーでタンクを固定した状況です。
発泡した接着剤でタンクの隙間が埋められ、しっかり固定されていることがわかります。
 

スーパーハリケーン4Bを作ろう その6(リンケージのパーツ加工とアライメントの検証)

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スーパーハリケーン4Bのリンケージパーツ加工ならびにアライメント検証をしました。
リンケージに求められる要件は、以下のとおりとなります。
ベルクランク±60度、フラップ±45度、エレベーター±47度
このシビアな大きな舵角を正確に実現し、かつ、2000回のフライトにも充分耐えることができて、かつ、軽量で堅牢であることが、スーパーハリケーン4Bがリンケージに求めている使命となります。
 
ということで、ハリケーン4Bのリンケージパーツならびにリンケージアライメントについて検証してみたいと思います。
まだキットを組み立てる前に検証する理由は、リンケージは完全内装であり、調整が困難なため、あらかじめ調整の勘所をできるだけおさえてリンケージの組み込み前に必要な加工を実施しておく必要があるためです。
(これを怠ると、設計どおりの調整が不可能になったり、機体に負担や傷を入れることになります)
設計で求められた舵角を正確に実現するために、ベルクランクのホーンの穴(25mm)、フラップホーンの穴(31mm)、エレベーターホーンの穴(24.5mm)の各位置が決められていいます。
キット同梱のリンケージパーツは、昔ながらのシンプルな構造のベルクランク、ホーンが同梱されています。
強度的には充分な強度が確保されていると思います。
 
さて、初代スーパーハリケーンキットの時代は、現代のような調整式ホーンは使用されておらず、軽量で、シンプルな構造のホーンが使用されていました。
ボールリンクは、その時代にはなかったと記憶しています。
当時は、ロッド穴に金属パイプ(ブッシュ)をハンダ付けして磨耗の耐久性を確保していたと記憶しています。
ボールリンクはその後、RCヘリコプターで採用されて大いに発展し、耐久性、耐摩耗性、精度、強度も充分になるように発展し、現在では、大型のボールリンクも開発使用され、パーツ入手も可能となっています。
(ちなみに大型ボールリンクは、RCカー特に大型バギーのダンパー等用で販売されています)
ブッシュをボールリンクに置き換えることで工作が単純になり、調整も楽になりますね。
Uコンの大型機のリンケージ負担はRCの比ではなく、とても大きな力がかかります。
舵面が大きい上、力を加えるのは人間の体ですから、サーボの比ではありません。
小型機では、汎用的な小型のボールリンクでも充分ですが、45クラス以上の大型機では、大型の5.8mmボールリンクを使用するようにしています。
 
キットの同梱されているリンケージパーツも、シンプルな構造のホーンとなっております。
ボールリンクが採用されていて、サイズは、大型の5.8mm玉が採用されていて、強度、耐久性は充分にあると思います。
ボールリンクはベルクランク、エレベーターホーンで用いるようになっています。
ただ、フラップホーンにはボールリンクは採用されていませんでした。
CLAFTLINE様に問い合わせたところ、当初はボールリンケージを用いることで検討していたらしいのですが、フラップホーンで最大舵角時にポールリンクとロッドが干渉する事案に至ったので断念した、とのことでした。
ここは、なんとかフラップホーンにもボールリンクを使うことができないかといろいろ思案したところ、写真のとおりの配置することで、ロッド干渉をさけることができるのでは?と考えています。
 
写真は、加工途中のリンケージパーツです。
 
1)ベルクランクの加工
リードアウトワイヤーはキット同梱のものを、3mm銅パイプを取り付けて、ワッシャーではさんでハンダ付けしています。
ベルクランクのリードワイヤーが通る穴を3.2mmで空けなおしています。
金属ブッシュを入れたことになり、これで、耐久性、耐摩耗性を飛躍的に向上させています。
裸のリードアウトワイヤーのままですと、磨耗性が充分でなく、リードワイヤーが切れたり、ベルクランクが磨り減ったりします。
(昔、先輩が作成したスーパーハリケーンでは、このブッシュ加工をしていなかったため、300フライト程度でリードアウトワイヤーが引っ張りテストで切れた経験があります。)
ボールリンクは、TOOBEE CRAFTの5.8mmボールピボットビスに置き換えています。
ベルクランクは信頼性が求められます。実績のあるKMCOナイロン製ベルクランクを検討しましたが、ホーンの穴位置が22mmとなっており、穴を空け直す必要があること、リードワイヤーのピッチが8cmと狭いこと
また、BLODAK4インチベルクランクの場合、リードワイヤーピッチが10cmでOKなのですが、ホーンの穴位置が22mmでこれ以上広げることができない、ということで、キット純正のベルクランクを採用することとしました。
 
2)フラップホーンの加工
ボールリンクを左右に振り分けて配置して固定しています。
ホーンの穴は3mmに広げています。
パーツは、京商の5.8mm台座付ボールリンクを鍋頭の3mmキャップスクリューで固定しています。
コンパクトに固定ができるので、ロッドの干渉は発生しないと思います。
 
3)エレベーターホーンの加工
ホーンの穴は3mmなので、そのままでOKです。
パーツは、京商の5.8mm台座付ボールリンクを鍋頭の3mmキャップスクリューで固定しています。
コンパクトに固定ができるので、幅の狭い胴体の側板との干渉が発生しなくなります。
 
4)アライメントの検証
キットの図面どおりのベルクランクの配置で、既存のパーツをそのまま調整なし(ロッドの長さは適正とする)で
稼動角の検証をCADで実施してみました。
結果は、
ベルクランク±60度、フラップ UP51度 DOWN39度、エレベーター UP51度 DOWN40度
と大きく作動が出てしまいます。
これは、ベルクランクの位置、フラップホーンの傾き修正、エレベーターホーンの傾き修正を実施することで調整します。
適正な配置、各ホーンの傾き修正は、リンケージを機体に組み込んでからでは修正することは困難です。
よって、あらかじめ、これらの適正な加工を行ってから、機体に組み込みロッドの長さ調整等を行う必要がありますね。
 
初代スーパーハリケーンのリンケージパーツも、同様であったので、ロッドの長さ調整だけで組み上げたハリケーンは
UP舵の舵角が大きく、DOWN舵の舵角が小さい、なんて機体が多くあったように思います。
結果、舵の利きの差が発生している、なんてことを思い出しました。
 
最近の機体のリンケージパーツは、あらかじめホーンの角度が適正になっていて、ピッチも調整可能になっています。
これですと、機体に組み込んでからでもなんとかなるのですが、
いかんせん、重いことと、調整部分のネジが多いので、信頼性の確保のための注意が必要ですね(ネジが緩まないようにする等)ハッチ加工も大変です(笑)
 
ということで、当時のリンケージの調整のコツを紹介して、適切なリンケージ調整のコツを後日紹介したいと思います。
ちなみに、リンケージ検証したCAD図面の説明は、後日実施することにしましょう(笑)
(説明が大変なので(笑))

KMCOグラマンで楽しもう その3 胴体を作る(胴体上面貼り、下面貼り加工から生地完まで)

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1)胴体の下面貼りを行う
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胴体の骨組みが完成したら、ねじれ、曲がりに問題なければ胴体の上下を貼ります。
順番としては、まず下面から貼ります。
最初に下面を貼るのは、胴体上面貼り、下面貼り加工時に胴体のねじれが発生しないようにするためです。
幸い、KMCOキットの場合は丈夫なベニア製なので、胴体上面後部の甲板貼りを行って胴体がねじれる、なんてことはありませんがね(笑)
2)胴体上面後部の甲板貼り用のパーツ加工
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キットでは、3×10のバルサ棒材が数本入っていますが、そのまま甲板貼りするには使い勝手が悪いため、テーパー上になるように2枚に割ります。
甲板貼りを行うのは、キャノピー部から垂直尾翼直前までとしました。
垂直尾翼部分は、バルサブロックで加工したほうが工作は楽です。
 
3)甲板貼りの実施
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甲板貼り用のパーツをタイトボンドで接着してゆきます。
固定はマチ針で押さえて置きます。
多少の隙間は気にしません。大雑把な性格なもので(笑)
 
4)甲板貼り完了
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とりあえず、甲板貼りが完了しました。
接着剤が固まるのをまって、胴枠からはみ出した部材をカットします。
 
5)尾翼部分のバルサブロックを接着する
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バルサブロックは、少し大きめにあらかじめカットしてから接着します。
バルサブロックは手持ちのモノを使用しました(笑)
 
6)きれいに整形する。
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あらかじめナイフで凸凹を大雑把に削ってから、120番のサンドペーパーにあて木をつけて削ります。
このとき、直線と曲面がきちんと出るように気をつけて削ります。
サンディングが終わったら、バルサパテを塗って隙間を埋め、再度サンディングして表面をきれいにします。
7)胴体上部前面のパーツ加工
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あらかじめ水でバルサを濡らしてから、スプレー缶に巻きつけ、曲げ癖をつけておきます。
工作は、水分が充分に乾いてから実施してください。
このようにバルサを巻いて加工する場合のコツは、
・あらかじめ水分を含ませたバルサを型に巻きつけて乾燥するまで待つ。
 (このとき、バルサは膨らみ、伸びる)
・乾燥後、接着する
 (乾燥するとバルサが縮む)
ことです。ここで乾燥する前に接着すると・・・・
バルサが伸びた状態で胴枠が接着され、乾燥するに従い縮んでいきますと・・・
胴枠が浮き出るようにへこみます(笑)
もっとも、KMCOキットの胴体は硬い3mmバルサなので問題ないのですがね(笑)
 
容量が足りません。続きはブログで(笑)

KMCOグラマンで楽しもう その3 胴体を作る(胴体上面貼り、下面貼り加工から生地完まで)その2(笑)

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8)側板は斜めに削っておく
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胴体上部前面のパーツを側板の幅に合わせて加工するのは大変です。
斜めに削って被せるように接着したほうが簡単です。
9)胴体上部前面の接着
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10)エンジン取り付け部分の各種加工を行う。
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マフラー取り付けビスの穴、ニードルの穴、マフラーの穴、エンジン取り付け部の上部の穴を空けます。
この後、全体をサンディングして生地完成となりました。
とりあえず、ドープを塗って生地を引き締め、バルサパテを定着させておきます。
 
11)胴体パーツをカットする。
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今回は、ARFのように主翼、尾翼を接着するので、主翼下面の胴体の切り離し、垂直尾翼のラダー部分の切り離しを行います。
塗装は、主翼、胴体、尾翼、別々に実施したほうが手間がかかりません。
 

スーパーハリケーン4Bを作ろう その7(図面のリンケージアライメントの検証)

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とりあえず、キットの図面の通り、ならびにホーンの傾き調整を行わずにリンケージを工作する前提でCADで設計どおりの稼動角となるのかどうか検証してみます。
ロッドの長さは適切に調整してあるものとします。
結論では、
ベルクランク UP:60度 DOWN:60度のときに
フラップ UP:51度 DOWN:39度
エレベーター UP:51度 DOWN:40度
となりました。
次に、実際のCADでの作図内容について説明します。

 
1)全体図
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写真は、CADで作成したリンケージ検証図面です。
まず、中心線、機体の平面形のレイアウト、側面からみたリンケージ配置等を設計図を計測して図面に反映しました。
ベルクランクの中立位置は、UP、DOWNのリードアウトワイヤーの長さを同じとして、重心位置からラインガイド位置が2度の傾きとして、ベルクランクの角度を調査したところ、
ベルクランクの角度は、ほぼ0度となることが判明したので、ベルクランクは0度を中立と決定としました。
2度の傾きは、経験から導き出した角度です。
飛行中のワイヤーが風圧で後ろにたなびく角度は、3度~4度と言われています。
ラインガイド位置を2度の角度で決定すると、機首がわずかに円周内側に向いて機体が内側に入ってくるのでは?と考えますが、
もともと、機首をわずかに外側に向ける力が発生するように調整しておかないと、ワイヤーが弛んだ場合に、ワイヤーの張りを戻そうとする機体の挙動が発生しないことになります。
その妥当な角度はラインガイド位置を2度の角度程度の角度となります。
(この辺は、好みの調整の仕方で微妙に変わります)
これで計測すると、ベルクランクの角度は中立で、ほぼ0度となります。
重心位置からラインガイド位置までの距離はとても遠いので、多少ラインガイドを前後させてもベルクランクの中立角度の変化はとても少ないので、ベルクランクの中立の角度の影響は少ないこと、
また、実際には、ハンドルでUP、DOWNのワイヤー長を微調整するので、問題ないでしょう。
 
2)上面図 ベルクランクからフラップロッド付近
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ベルクランクピボット位置、フラップホーンの位置は設計図のとおりの配置としました。
ベルクランクのロッド穴の作図、中立位置、±60度の稼動角の位置を作図し、
中立位置からフラップホーンまでのロッドの長さ(171.8284mm)を求めます。
このロッドの長さは実際の長さではなく、あくまでも上面から見た仮想の長さとなります。
 
3)側面図 ベルクランクからフラップロッド付近
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側面図では、ベルクランクの水平移動距離、ベルクランクのフラップロッドの高さと各ロッド水平移動位置(水平線上)、フラップホーンの位置と各ロッド穴の移動位置(円弧)で記述しています。
ここで、側面図からみた中立位置でのロッドの長さを作図して求めると、171.6858mmと求めることができました。
これで、上面図と側面図から求めたフラップロッドの長さから、実際のロッドの長さを求めます。
側面図の上方に描いた上のの直角三角形がそれで、フラップのロッドの長さは、173.4964mmと求めることができました。
次に、側面図上でのロッドの長さを求めます。
側面図の上方に描いた上のの直角三角形の下の直角三角形がそれで、
側面図のUP、DOWN時のフラップロッドの長さは173.0457mmと求めることができました。
次に、UP、DOWN時のロッドの挙動の作図を行います。
青い大きな円(DOWN)赤い大きな円(UP)がそれで、フラップホーンのフラップホーンの穴の挙動の円弧との接点を求め角度を求めました。
結果、DOWN:39度、UP:51度の稼動角となることが求められました。
また、エレベータロッド用の穴の位置もこれで判明しました。
4)側面図 エレベーターホーン付近
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エレベーターホーンのピボットの位置を設計図から読み取り作図しました。
ホーンの中立位置、ロッド穴の移動位置(円弧)で記述しています。
中立位置のロッドの長さを計測すると415.0003mmとなりました。
エレベーターロッドは、上面図でみた場合の左右に振れることがないので、この長さがそのまま実際のロッドの長さとなりますし、側面図から見た長さも同じになります。
次に、UP、DOWN時のロッドの挙動の作図を行います。
青い大きな円(DOWN)赤い大きな円(UP)がそれで、エレベーターホーンの穴の挙動の円弧との接点を求め角度を求めました。
結果、DOWN:40度、UP:51度の稼動角となることが求められました。
 
実際の工作では、0.01mm以下精度の工作は不可能ですが、少なくとも稼動角が設計と大きく異なることは理解することができました。
よって、リンケージの工作は、調整しながら実施する必要性が判明しました。
 
もっとも、リンケージを調整しながら工作を行うのは「アタリマエ」のことなので、適切なリンケージアライメントを求めてCADで作図してみることにしました。
 
このとき、ベルクランク、各ホーンのパーツはそのまま使用しても充分に実現可能なことは判明しています。
今後、調整のコツと検討した結果をブログで紹介するものとします。
 
調整のポイントは
・ベルクランクの位置を内翼側に移動させる。
・フラップホーン、エレベーターホーンの傾きを調整する。(捻る)
・当然、ロッドの長さを微調整する。
です。

KMCOグラマンで楽しもう その4 キャノピーの工作

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1)キャノピーを切り取る
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キットのキャノピーは、水滴型の汎用キャノピーです。
とりあえず、形を決めて大きめに大雑把に切り取ります。
このとき使用するのは、キャノピー用のハサミですね。
このハサミは使い勝手が良いです(笑)
 
2)キャノピーラインを決定する
キャノピーの前方は、胴体の曲面に合わせるのが難しいのですが、胴体上部にサンディングペーバーを敷いて擦ると、きれいにキャノピーラインを加工できます。
側面や後方は直線になりますが、マスキングテープで直線を出すと、比較的簡単にカットラインを決定できるので、ハサミで丁寧にカットします。
 
3)胴体キャノピーラインの加工
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とりあえず、カットしたキャノピーを胴体にのせ、キャノピーラインをボールペンでマーキングします。
キャノピー後部は、多少掘り込んで、キャノピーの厚み分、凹ますことにしました。
こうすると、胴体ラインとキャノピーラインをきれいにつなげる加工ができます。
 
4)キャノピーのマスキングを実施
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キャノピーの表面、裏面は、丁寧にシリコンオフで脱脂しておきます。
キャノピーの表面をマスキングを実施して、今後の作業で汚れないようにします。
マスキングでは、キャノピーの枠に当たる部分はデザインカッターで切り抜いています。
 
5)キャノピー内の塗装
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キャノピーが接着するとキャノピー内の塗装はできませんね。
ですからあらかじめ塗装しておきます。
私は、いちいちキャノピー内のウレタン塗装をするのが面倒なので、プラモデル用のサフェーサーで目止め、塗装を実施しています。
キャノピー内のカラーリングは、RCカー用の塩ビスプレーでさっと済ますのが常です。
密閉されているので燃料がかかりませんのでプラカラーのスプレーでもOKですね。
今回は、グレーのサフェーサーを使用したので、カラーリングもせずにそのままとして手抜きしました(笑)
これでも、結構サマになってます(笑)
塗装が終わったら、空気抜きのパイプを埋め込んでおきます。
 
6)キャノピーを乗せ、キャノピーラインでマスキングする。
キャノピーはエポキシで接着するので周辺が汚れないようにキャノピーラインでマスキングします。
キャノピー内の部分ははがしておきます。(キャノピー内のマスキングは剥がせない(笑い))
 
7)キャノピーをエポキシで接着する。
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キャノピー接着の接着剤はエポキシを選択しました。
エポキシは、マイクロバルーンを混ぜ、ほんの少量の黒(染料)をまぜて、グレーにしました。
これで、エポキシが目立たなくなります。
キャノピーの輪郭にエポキシを少量つけて、胴体にキャノピーを乗せます。
キャノピーの周りは、多少エポキシを盛って、隙間を埋めるようにします。
その後、マスキングテープでキャノピーラインを巻いて、エポキシが固まるまで養生します。
中の様子が見えないので気にかかりますが、ここはグッと我慢でしす(笑)
 
8)完成
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とりあえず完成しました。
多少凹み等はありますが、この後の胴体塗装でポリパテ等できれいに埋めて整形しますので
この程度の工作でOKですね。
ここで、キャノピー内のエポキシが、みっともなくはみ出ていないことを望みます。
もし、そうなっていたら、次に作成する機体で、上手に加工できるように反省してください(笑)

KMCOグラマンで楽しもう その5 水平尾翼の工作(布ヒンジに挑戦?(笑))

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水平尾翼は、サクッと工作しましたが、難関は「布ヒンジ」の工作でした(笑)
1)布ヒンジの場合の加工の断面
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ヒンジラインは直角に削って加工すると、スムーズに動作する布ヒンジ加工ができますね。
布ヒンジは、溝を掘って埋め込んで木工ボンドで接着しました。
このとき、木工ボンド以外では、ヒンジが硬くなったり切れたりしやすくなります。
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私は、このために100円ショップでわざわざ木工ボンドを購入しました(笑)
2)布ヒンジは、ヒンジライン全体に貼る
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とりあえず、エレベーター側に布ヒンジを貼りました。
ヒンジライン全体に布ヒンジを貼ることで、強度と耐久性がUP、空気が漏れなくなるので、テープが必要なくなります(笑)
今回は、コンバットで使用するので、多少ラフな着陸(墜落?(笑))でもトラブルが少なくなるように丈夫になるように配慮してます(笑)
 
3)スタビライザーとエレベーターを合体
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上手に工作できたようです。
 
4)ヒンジの窪みを平らにする
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ヒンジは窪みを作って接着してますから、多少くぼんだりしています。
ここは、バルサパテで埋めてきれいに整形します。
 
5)完成
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きれいにできました。
これなら、塗装もきれいにできそうですね。
動作もスムーズです。
わざわざ、値段の高いプラヒンジを使う必要もないようです(笑)
ちなみに、キット付属の布ヒンジは、これで、すべて使い切りました(笑)
フラップも同様に布ヒンジにするのですが、ここは、ボロのYシャツの廃材利用で布ヒンジを作るところですが・・・
作り終わったKMCOキットがたくさんあるので、そこから布ヒンジを持ってきましょう(笑)
 
 
 

スーパーハリケーン4Bを作ろう その8(重量分布を予想する)

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写真は、SH4Bの重量分布を予想するための簡単に作成した図面です。
重心位置をX軸の0の位置に設定して作図してあります。
小さな重心位置マークは、パーツ毎の予想される重心位置です。
この重心位置は、パーツ毎の重心位置を予想して配置しています。
パーツは、キット内のパーツの重量を計測するればOKですね。
 
小さな重心位置マークからX軸の座標を読み取れば、前後重心位置に関係する座標が求められ、Y軸座標を読み取れば上下重心位置に関係する座標が求められます。
 
モーメント計算は、EXCELシート(パーツ重量管理シート)で作成すると便利です。
求められた座標は、パーツ毎に重量、座標値を記録し、重量×座標値でモーメントが求められます。
重心位置は、Σ(パーツ毎モーメント)/Σ(パーツ毎重量)で求めることができます。
重心位置をもともと座標0で設定していますから、求められた重心位置の数字は、重心位置からのズレの量が求められることになります。
たとえば、-10mmであれば、予想重心位置が前に10mmの位置に移動する、ということになりますね。
 
さて、実際の工作では、できるだけ重量分布を乱さずに、強度や耐久性を向上されるように考えてパーツ加工を行いますが、このパーツ重量管理シートと、良く相談しながら工作すると、軽量で丈夫な機体工作が可能となるでしょう。
 
重量管理シートは、実際の工作が進展するに従い出来上がったパーツや工作物の重量を記録しながら計測すると、全体を考える工作ができるようになりますね。
パーツの肉抜きの度合いの調整や、強度、機能、意味を良く考え、その時点でなしうることができる最善の工作をするめることができるようになります。
構造の変更は、強度耐久性を向上させることはあっても、飛行性能には影響しない重量分布にすることができれば最高ですね。
 
さて、キットのパーツやエンジン等は重量計測することは容易ですが、予想できない重量があります。
それが、塗装重量や接着剤の重量となります。
この辺は、過去に作成した機体から経験則で重量を求める必要があります。
この辺は、皆さんの力量を期待したいところです。
 
ちなみに、私の場合は、45クラスの機体の場合、以下の重量を目安としています。
塗装重量 250g~350g程度(オラライトの場合は、軽量となる) 
フイルム 15クラスの翼面積で20g程度(オラライトでカラーリングなし)ですから、80g程度(主翼のみ)
接着剤  60g~100g程度
 
塗装重量の重心位置は、面積重心位置とほぼ一致するので、たとえば主翼であれば、中央翼弦の中心あたりとなるでしょう。
このように、胴体前部、後部、垂直尾翼、主翼、水平尾翼、と分けて重心位置と重量を求めると充分と思われる精度となるようです。
 
 
 
 
 
 
 
 

 

スーパーハリケーン4Bを作ろう その9(機首マウント周りの工作)

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まず、キット内のパーツの重量ならびに工作パーツの加工後の重量、差分を明らかにしました
        工作前 肉抜き後 軽減重量
側板ベニア     31    23    -8
マウント              39        25       -14
マウント補強        0         5         5
タンク室底板        0         3         3
胴枠1                 5         4        -1
胴枠2(脚台5g含む) 5       10        5
脚台                   5         0        -5
接着剤         3         3         5
合計                  88        73       -15
(接着剤は工作完了後の重量からパーツ重量合計を差し引いて3gと判明した)
全部で15g軽減して工作が完了しました。
タンク室の底板、脚台については構造変更しています。
タンク室底板は、タンクの取り付けを容易にするとともに、マウントのねじれ強度をUPさせています。
胴枠1については、バルサ製からベニア製に変更して強度UP
胴枠2は脚台の構造変更しています。
脚ピアノ線が多少短くできて、強度的には問題ないので、実質的な軽量化がかないました。
 
以下、工作経緯の説明です。
 
1)マウントを組む(肉抜きと補強工作の実施)
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エンジンマウント材は肉抜きしても充分に必要強度を確保できます。
また、マウント材の比重はとても重いので、多少の肉抜きでも非常に軽量化できます。
キットは典型的なビームマウント構造ですが、左右のマウント材はハードバルサで接合する構造となっていました。
一応、ねじれ強度を充分に確保するために、桜材で接合して接着&ビスで固定、としました。
マウント材は肉抜きしてますので、重量的には充分おつりがきました。
写真は、平面精度の加工前の状態です。
マジックで表面を黒く塗っています。
 
2)マウントの平面精度を確保する
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平らな板にサンドペーパー(120番)を敷いて平面が出るように削ります。
このとき、凸凹がありますので、白と黒の部分がくっきり見えるようになります。
途中でマジックを塗る、削る、を繰り返し、全体が均一に削れるようになるまでサンディングを繰り返します。
平面になると、マジックを塗って、数度擦るだけで全体が白くなるので、これで平面加工は完了です。
この作業を表裏両方実施します。
この後、パーツNo107を瞬間接着剤で接着して、マウントのかさ上げをします。
ここまでで大切なことは、エンジンスラストラインが傾かず、高さが設計どおりとなりように注意して工作することです。
ここで平面加工等の手間を省くと、微妙にスラストラインが狂い、飛行調整で苦労しますし、マウントのゆがみはエンジン不調を誘発します。
ここは、しっかりと工作することが大切です。
 
3)機首パーツの加工
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側板ベニアは、強度の許す限り肉抜きして軽量化しています。
また、エアーダクトの穴を加工しました。
胴枠1はベニアに変更しました。
胴枠2は脚台を兼ねて改造しています。
これで脚台を省略し、胴枠で脚ピアノ線を挟んで固定する構造となりました。
この構造は、何度も私の機体で強度確認していますので問題ないでしょう。
脚は、脱着式としています。(調整で脚の交換を可能とするため)
重量の増加はありません。
 
 
 

スーパーハリケーン4Bを作ろう その9(機首マウント周りの工作)その2

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4)マウントに胴枠を接着
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接着は30分エポキシを用いました。
 
5)タンク室の底板を追加
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ここまでの工作で充分に軽量化されていることが判明したので、取り扱いを容易にするため、かつ、マウントのねじれ強度を補強するために、タンク室の底板を加工して追加しました。
これで、タンクがきちんと取り付けることができるようなりますし、捻れ強度がUPします。
 
6)側板を接着する
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側板をエポキシで接着して完了です。
側板とマウントは、定板の上で狂わないように固定して接着しました。
 
機首マウント周りは、エンジンの振動を適度に吸収し、エンジンを滑らかに回転させるために重要な部分です。
また、スラストラインの狂いは、飛行調整で難儀することになるので、正確に工作する必要があります。
SH4Bは、もともと素性もよく調整しやすく高性能な設計の機体ですが、スラストラインの狂い等はせっかくの性能を発揮できなくする要因になるので、正確に工作することが大切ですね。
SH4Bは、比較的ノーズが長めの機体なのでエンジン関係の重量増加による重心位置移動は大きめになります。
よって、ノーズ部分できるだけ軽量化することで調整が容易になりますので、軽量化も大切に思います。
ノーズを軽量化した分、胴体のテール部分も軽量化する必要がありますが、それは後ほど(笑)
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